「到底、納得できるものではない」。 2012年11月30日に国土交通省の発表内容を受けた日本航空(JAL)の担当者は声を荒げた。 この日発表されたのは、2013年3月から発着枠が増える羽田空港国内線の航空会社への配分である。ライバルの全日本空輸(ANA)が8枠を取得したのに対し、JALは半分以下の3枠しかない。現在の発着枠の規模を見ると、JALが180.5枠あるのに対して、ANAは163.5枠。シェア通りに配分されれば、2倍以上の差が付くわけがない。過去に羽田空港の発着枠が配分された際には、ANAとJALの配分数はほぼ同じ。1~2枠程度違うことはあっても、ここまで大きな差が付くことはなかった。 今回の配分では、過去5年間の実績をもとに国内航空各社を点数化し、これを基準に枠数を決めた。JALが大幅に配分数を落としたのは、経営破綻した2010年1月から再上場する2012年9月までの公的支援を受