『残念な職場』を書いた河合薫さんがベストセラー『不死身の特攻兵』の著者、鴻上尚史さんと対談。9回出撃して9回生還した特攻兵、佐々木友次氏の生き方、現代の職場に通じる課題などを語った。(写真:栗原克己) 鴻上:河合さんの『残念な職場』は興味深い点が多数ありました。なかでも印象に残ったのは、女性が「職場でポジティブな気分を感じている」のに対して、男性は「家庭でポジティブな気分を感じている」という部分です。 一方、ストレスを感じると上昇する「コルチゾール値」は男性、女性ともに家庭よりも職場のほうが低い。つまり職場のほうがストレスは小さいのですね。すると、男性は家庭でポジティブな気持ちであると同時にストレスを抱えていることになります。 河合:ストレスのような生体反応が、気分と矛盾するのは実はよくあることです。「たいへんだけど仕事にやる気がみなぎってくる」ように、ストレスがかかっていても、気分のうえ