浜松でワークショップがあったときに向谷地さんの司会ぶりを見たことがありますけど、ほんとに優れた集団療法家だと思います。この本に書かれている家族への暴力が問題となっている患者さんに、「相談したいことがあるのですが」という切り口で関わっていくアプローチは本当に戦略的です。 この本にも書かれていますが、従来の地域精神医療って人間的関わりを強調して何とか療法アプローチは全否定が多かったのだけど、そこらへんべてるのやり方は柔軟ですね。 でも名刺に電話番号を書いて、生活丸ごと患者さんに関わって、しかもその関わりを生き甲斐としないって誰にでもできることじゃないですね。代が変わって様変わりしていく地域精神医療を間近で見ているので、べてるのような運動が長く続いていくことを願っています。統合失調症を持つ人への援助論―人とのつながりを取り戻すために 金剛出版 2008-12-18 売り上げランキング : 192