半世紀ぶりの国産ジェット旅客機「MRJ」。5回目の納入延期が発表されました。納入は2年遅れの2020年の半ばと、当初の計画から実に7年遅れています。たび重なる遅れに、驚きとともにあきれたといった声も聞こえてくるのですが、原因は一体何なのでしょうか。そして、今後の行方は?(名古屋局 松崎浩子記者) 「われわれの知見がかなり不足していた」。 1月23日、東京・品川の三菱重工業本社で行われた会見で、宮永俊一社長は苦渋の表情でMRJの開発スケジュールを説明しました。これまで 「来年半ば」 としていた量産1号機の航空会社への納入時期を 「2020年半ば」 に延期することになったのです。 MRJは、かつて東京オリンピックで聖火を運んだ「YS-11」以来、ほぼ50年ぶりの国産旅客機で、子会社の「三菱航空機」が2008年から官民一体となって開発を進めています。ところが装備品の設計の見直しなどを繰り返し