岡俊子 アビームM&Aコンサルティング株式会社 2009/10/13 IFRS適用によってさまざまな会計処理が変わるが、その中でM&Aに最も大きな影響を与えるのは「のれん」の取り扱いだ。IFRSによって「のれん」の取り扱いに2つの大きな変化が生じる(→記事要約<Page 3 >へ) IFRS(国際財務報告基準、国際会計基準)適用によってさまざまな会計処理が変わりますが、その中でM&Aに最も大きな影響を与えるのは「のれん」の取り扱いです。IFRSが適用されると、「のれん」の取り扱いに2つの大きな変化が生じます。 1つ目の変更は、日本の会計基準とIFRSとでは「のれん」の定義が異なる点です。もう1つは、日本の会計基準では償却していた「のれん」をIFRSでは償却しない点です。本稿では、この2点が日本企業のM&Aに与える影響について論じます。 「のれん」の定義が異なる 日本の現行の会計基準では、M