(司会・構成:佐々木紀彦) 【対談(その3)はこちら】 ——前回の対談では、「20年後には、日本人の半分は公務員になる」という予測から始まり、最後は、学生に対するキャリア教育の話になりました。今回は、社会人のキャリア戦略に話を展開していきたいと思います。 渡邉:藤原さんは著書の中で、社会人に対して、「二流の一番を目指せ。ニッチで一番を目指せ。まずは一つのことに1万時間、腰を落ち着けて取り組み、20代のうちに一つ武器を持て」と提言しています。 これからは「修正主義」の時代になるとしても、あっちこっち、いろいろな分野に手を出してフラフラしていてはまずいということですよね? 藤原:そう。前回言ったように、これからは掛け算の時代になる。つまり、情報編集力だね。掛け算の時代というのは、コアコンピタンスが何なのかを絶対に問われるわけ。ただ、「営業が得意です」と言っているだけではダメ。 まずは一つの専門