さすがは中国。外国メディアに対する素早い「報復」、実に見事ではないか。 タイミングも絶妙だった。人権派弁護士・陳光誠を巡り荒れに荒れた第4回米中戦略・経済対話(S&ED)閉幕から4日。 ヒラリー・クリントン国務長官ら米国要人が去り、同弁護士の「米国留学」関連ニュースも一段落した矢先の電光石火。中国政府は本気なのだ。 今回は予定を変更し、中国で取材する外国人記者の苦難と悲哀について考えたい。(文中敬称略) 久しぶりの外国記者追放 それにしても、なぜ今、更新拒否なのか。中国が外国人記者を「追放」するのは14年ぶり。1998年に日本の有力日刊紙記者が「取材活動に違法な点があった」として国外退去通告を受けて以来、なのだそうだ。同時期、ドイツ人記者も同様の処分を受けたという。 筆者の北京在勤は2年後の2000年10月から。確かに外国人記者の「国外追放」という話は聞いたことがなかった。もっとも、今回中