伝説の経営コンサルタント、一倉定氏。『マネジメントへの挑戦』の復刻をきっかけに、没後20年にして、一倉社長学が大きな注目を集めるようになった。各地で活動する一倉ファンの中でも、自他共に認める一倉フリークが、新潟県佐渡市在住の税理士・山本敏彦氏だ。昨年8月に一倉定氏の次男、一倉健二氏と「一倉定研究会」を立ち上げるなど、精力的に活動する山本氏をインタビューした。 一倉定さんは、赤字会社の指導を引き受けることに生涯をかけたと言われています。なぜなのでしょう。 山本敏彦氏(以下、山本):経営コンサルタントといわれる人たちのほとんどは、優良企業のコンサルタントとして月に何十万円かの報酬で顧問をしているのが一般的だと思いますが、一倉定先生は当初は、赤字会社のコンサルしかしませんでしたし、生涯、顧問契約は1件も結びませんでした。報酬を払えないお客様には、出世払いでよいとすることもあったそうです。なぜ赤字