前回の続きです
「沢山の人が簡単に作曲できる今、
クラシックの名曲を聴いたり弾いたりすることは大事だと思う。
これから先、作曲する上で、何かのヒントになるかもしれないでしょ?」
「そうですか?」
「うん、私はそう思う。」
するとトオル君は突然、
「ラーメン食べる時に、コショウをかけるじゃないですか。」
と言い出しました。
「うん、かけるね。」
「だけど、一振りだけじゃコショウの味がしないですよね。」
「そうね。」
「だったらコショウかけた意味が無いですよね。」
「確かにそうだけど?」
「今、ここでクラシックの知識を得ても、
僕が作曲する上で、あまり意味が無いんですよ。」
「えっ?全く意味が無いの?」
「はい、無意味ですね。」
えっ?そこまで断言しちゃうの?
「そのコショウのたとえは、中々鋭くて良いと思うよ。」
「はい。」
「じゃあ、逆に質問するね。
トオル君がラーメン屋さんだとして、スープの出汁を取るとするでしょ。」
「はい。」
「その時、お客さんは、味の違いがあまり分からないだろうからって、
トオル君はブロイラーで出汁を取るの?」
「。。。。。」
「厳選された地鶏で出汁を取りたいな~って思わないかしら?」
「。。。。。」
トオル君は黙ってしまいました。
でも私は、この話をここまでにして切り上げました。
地鶏のたとえ話は、
見えないところで地道な勉強をしてほしいな~という私の願いでしたが、
今ここで議論したところで、あまり良い解決策にはならないと思ったからです。
ここまで頑なにクラシックの曲を弾きたくないトオル君。
そんな彼に、頭ごなしの指導は きっと逆効果です。
いつか彼が、クラシックをきちんと学ぼう!学ぶべきだ!と思った時、
その時が学ぶ時なのでしょう。
なので今、私が出来る事は、
難しいボカロの曲を、指や腕に負担をかけずに弾ける方法を指導すること。
彼が作曲した曲の、運指を一緒に考えること。
あと、ピアノ奏法の基本、音階の練習に付き合うこと。
これに絞ることにしました。
それにしても、トオル君って、なんて生意気
憎たらしい?
いえいえ、
こんな議論ができるようになって、凄く嬉しいです
お願いです
習い事をさせる事に対して
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