第7期叡王戦

2022年度の叡王戦

第7期叡王戦(だい7きえいおうせん)は、2021年度(2021年7月05日 - 2022年5月24日)の叡王戦である。五番勝負は2022年度中に実施された。

第7期 叡王戦
開催期間 2021年7月05日 - 2022年5月24日
五番勝負:2022年4月28日 - 2022年5月24日

本戦:2022年2月08日 - 2022年4月02日

段位別予選:2021年7月05日 - 2022年1月28日
第6期叡王 藤井聡太(1期目)
挑戦者 出口若武
第7期叡王 藤井聡太(2期目/連続2期)
本戦トーナメント0ベスト4
叡王戦
第6期第8期 >
テンプレートを表示

概要

編集

今期の叡王戦は2021年7月に段位別予選の九段戦(羽生-郷田戦)と七段戦(中座-宮田戦)で開幕し、第6期の五番勝負(2021年7-9月)と並行しながら進行。2022年2月より本戦が始まり、同年4月2日の挑戦者決定戦で出口若武六段が挑戦者に決定、自身初挑戦となるタイトル戦を藤井聡太叡王との五番勝負で争う。出口六段は全タイトル棋戦の歴代挑戦者の中で棋士番号が最も大きく、タイトル保持者・挑戦者両者の棋士番号が共に300番台となる番勝負も将棋界史上初の対決となった。

第7期五番勝負は藤井聡太叡王が出口若武六段に3勝0敗として藤井自身初、叡王戦としても歴代初となる叡王のタイトル防衛を果たした[1]。前期(第6期)のタイトル戦五番勝負は7月-9月の日程だったが、今期からタイトル戦五番勝負はコロナ禍以前と同様に4月-6月の開催日程となった。

五番勝負

編集

2022年4月28日 - 2022年5月24日

日程
(2022年)
第1局 第2局 第3局 第4局※ 第5局※ 結果
4月28日 5月15日 5月24日 6月12日 6月19日
(会場)

対局者
東京都
(
)

千代田区
愛知県
(
)

名古屋市
千葉県
(
)

柏市
愛知県
(
)

名古屋市
京都府
(
)

京都市
江戸総鎮守
神田明神
名古屋
東急ホテル
三井ガーデン
ホテル 柏の葉
か茂免 全国天満宮総本社
北野天満宮
第6期叡王

藤井聡太 叡王
千日手 - - 防衛
挑戦者

出口若武 六段
- -
手数/棋譜 93手 74手 75手 109手 - -
戦型 相掛かり[2] 相掛かり[3] 相掛かり[3] 相掛かり[1] - -
持ち時間は4時間。いずれもチェスクロック方式。
※第3局までで決着したため第4-5局は実施されず。
出口若武六段は、全タイトル棋戦の歴代挑戦者の中で最も大きい棋士番号を持つ棋士(対局当時)。
藤井聡太叡王、出口若武六段の対決は、将棋タイトル棋戦史上初となる棋士番号300番台同士の対決。

本戦トーナメント

編集
☆本戦シード(第6期ベスト4以上)
丸山忠久 九段、豊島将之 九段、斎藤慎太郎 八段、佐々木大地 五段
段位別予選からの本戦進出者
九段戦 - 三浦弘行 九段、藤井猛 九段、佐藤天彦 九段
八段戦 - 山崎隆之 八段、中田功 八段、糸谷哲郎 八段
七段戦 - 近藤誠也 七段、八代弥 七段
六段戦 - 村田顕弘 六段、船江恒平 六段
五段戦 - 出口若武 五段
四段戦 - 服部慎一郎 四段

叡王戦本戦 : 2022年2月8日 - 2022年4月2日(決勝対局日)

  本戦トーナメント
1回戦
2回戦 準決勝
【次期本戦シード4名】
00挑戦者決定戦00
決勝(棋譜)
斎藤慎太郎 八段
斎藤
藤井猛 九段
0 出口
村田顕弘 六段
出口 挑戦者 / 五番勝負進出
出口若武 五段
0 0 出口若武 六段[4]0
佐藤天彦 九段
佐藤
糸谷哲郎 八段
0 佐藤
山崎隆之 八段
丸山
丸山忠久 九段
佐々木大地 0六段[5]
船江
船江恒平 六段
0 船江
近藤誠也 七段
近藤
三浦弘行 九段
0 服部慎一郎 四段
服部慎一郎 四段
服部
八代弥 七段
0 服部
中田功 八段
豊島
豊島将之 九段

九段戦(段位別予選)

編集

本選進出:3名 / 令和3年6月9日付の該当段位

Aブロック

編集
  1回戦
福崎文吾 九段
★1 脇謙二 九段
  1回戦
★2 三浦弘行 九段
屋敷伸之 九段

  2回戦 3回戦 決勝
 久保利明 九段
  久保
★1  脇謙二 九段
  渡辺明 名人
 高橋道雄 九段
  渡辺
 渡辺明 名人
 佐藤康光 九段
  森内
 森内俊之 九段
    三浦弘行 九段  
★2  三浦弘行 九段
  三浦 本戦トーナメント進出
 森下卓 九段


Bブロック

編集
  1回戦
★3 南芳一 九段
井上慶太 九段
  1回戦
田中寅彦 九段
★4 深浦康市 九段

  2回戦 3回戦 決勝
 小林健二 九段
  南
★3  南芳一 九段
  南芳一 九段
 木村一基 九段
  木村
 行方尚史 九段
 藤井猛 九段
  藤井
 青野照市 九段
    藤井猛 九段  
★4  深浦康市 九段
  深浦 本戦トーナメント進出
 塚田泰明 九段


Cブロック

編集
  1回戦
★5 島朗 九段
中村修 九段
  1回戦
先崎学 九段
★6 鈴木大介 九段

  2回戦 3回戦 決勝
 佐藤天彦 九段
  佐藤 本戦トーナメント進出
★5  島朗 九段
    佐藤天彦 九段  
 阿部隆 九段
  谷川
 谷川浩司 九段
 羽生善治 九段
  郷田  ● 
 郷田真隆 九段
  永瀬拓矢 王座
★6  鈴木大介 九段
  永瀬  ○ 
 永瀬拓矢 王座

八段戦(段位別予選)

編集

本選進出:3名 / 令和3年6月9日付の該当段位

Aブロック

編集
  1回戦
神谷広志 八段
神崎健二 八段

  2回戦 3回戦 決勝
 松尾歩 八段
  松尾
 真田圭一 八段
  松尾歩 八段
 中田宏樹 八段
  中川
 中川大輔 八段
 畠山鎮 八段
  山崎
 山崎隆之 八段
    山崎隆之 八段  
 神崎健二 八段
  菅井 本戦トーナメント進出
 菅井竜也 八段


Bブロック

編集
  1回戦 2回戦 決勝
 阿久津主税 八段
  阿久津
 佐藤秀司 八段
  広瀬章人 八段
 泉正樹 八段
  広瀬
 広瀬章人 八段
 北浜健介 八段
  畠山
 畠山成幸 八段
    中田功 八段  
 中田功 八段
  中田 本戦トーナメント進出
 杉本昌隆 八段


Cブロック

編集
  1回戦 2回戦 決勝
 富岡英作 八段
  飯島
 飯島栄治 八段
  野月浩貴 八段
 野月浩貴 八段
  野月
 日浦市郎 八段
 糸谷哲郎 八段
  糸谷
 稲葉陽 八段
    糸谷哲郎 八段  
 長沼洋 八段
  長沼 本戦トーナメント進出
 浦野真彦 八段

七段戦(段位別予選)

編集

本選進出:2名 / 令和3年6月9日付の該当段位

Aブロック

編集
  1回戦 2回戦 3回戦 準決勝 決勝
(Bye) -
佐藤
佐藤和俊 七段 -
佐藤
北島忠雄 七段
勝又
勝又清和 七段
髙見
佐藤紳哉 七段
佐藤
近藤正和 七段
髙見
髙見泰地 七段 -
髙見
(Bye) -
髙見泰地 七段
(Bye) -
三枚堂
三枚堂達也 七段 -
窪田
木下浩一 七段
窪田
窪田義行 七段
阿部
飯塚祐紀 七段
石川
石川陽生 七段
阿部
阿部健治郎 七段 -
阿部
(Bye) -
近藤誠也 七段
近藤
小林宏 七段
近藤
堀口一史座 七段
村中
村中秀史 七段
近藤
宮田敦史 七段
中座
中座真 七段
大石
大石直嗣 七段 -
大石 本戦トーナメント進出
(Bye) -
  近藤誠也 七段  
(Bye) -
澤田
澤田真吾 七段 -
澤田
矢倉規広 七段
矢倉
伊奈祐介 七段
澤田
藤原直哉 七段
藤原
安用寺孝功 七段
村山
村山慈明 七段 -
村山
(Bye) -


Bブロック

編集
  1回戦 2回戦 3回戦 準決勝 決勝
(Bye) -
都成
都成竜馬 七段 -
小林
豊川孝弘 七段
小林
小林裕士 七段
小林
有森浩三 七段
村田
村田智弘 七段
村田
平藤眞吾 七段 -
平藤
(Bye) -
横山泰明 七段
(Bye) -
横山
横山泰明 七段 -
横山
所司和晴 七段
佐々木
佐々木慎 七段
横山
田村康介 七段
田村
川上猛 七段
田村
片上大輔 七段 -
片上
(Bye) -
(Bye) -
八代
八代弥 七段 -
八代
岡崎史明 七段
岡崎
千葉幸生 七段
八代
髙﨑一生 七段
梶浦
梶浦宏孝 七段
千田
千田翔太 七段 -
千田 本戦トーナメント進出
(Bye) -
  八代弥 七段  
(Bye) -
戸辺
戸辺誠 七段 -
戸辺
室岡克彦 七段
小倉
小倉久史 七段
戸辺
中村太地 七段
中村
西尾明 七段
佐々木
佐々木勇気 七段 -
佐々木
(Bye) -

六段戦(段位別予選)

編集

本選進出:2名 / 令和3年6月9日付の該当段位

Aブロック

編集
  1回戦 2回戦 準決勝 決勝
(Bye) -
長岡
長岡裕也 六段 -
村田
村田顕弘 六段
村田 本戦トーナメント進出
中村亮介 六段
  村田顕弘 六段  
大橋貴洸 六段
大橋
上野裕和 六段
大橋
青嶋未来 六段 -
青嶋
(Bye) -
(Bye) -
遠山
遠山雄亮 六段 -
伊藤
金井恒太 六段
伊藤
伊藤真吾 六段
伊藤真吾 六段
瀬川晶司 六段
増田
増田康宏 六段
増田
及川拓馬 六段 -
及川
(Bye) -


Bブロック

編集
  1回戦 2回戦 準決勝 決勝
(Bye) -
牧野
牧野光則 六段 -
西川
西川和宏 六段
西川 本戦トーナメント進出
増田裕司 六段
  船江恒平 六段  
山本真也 六段
山本
阪口悟 六段
船江
船江恒平 六段 -
船江
(Bye) -
(Bye) -
石井
石井健太郎 六段 -
阿部
阿部光瑠 六段
阿部
髙野秀行 六段
黒沢怜生 六段
大平武洋 六段
黒沢
黒沢怜生 六段
黒沢
松本佳介 六段 -
松本
(Bye) -

五段戦(段位別予選)

編集

本選進出:1名 / 令和3年6月9日付の該当段位

  1回戦
★1 石田直裕 五段
渡辺正和 五段
  1回戦
★2 佐藤慎一 五段
藤森哲也 五段
  1回戦
★3 上村亘 五段
門倉啓太 五段
  1回戦
星野良生 五段
★4 竹内雄悟 五段
  1回戦
宮本広志 五段
★5 黒田尭之 五段

  2回戦 3回戦 準決勝 決勝
本田奎 五段
本田
★1
石田直裕 五段 0
本田
髙野智史 五段
渡辺
渡辺大夢 五段
本田奎 五段
井出隼平 五段
井出
★2
佐藤慎一 五段 0
井出
★3
上村亘 五段 0
上村
田中悠一 五段
古森悠太 五段
出口
出口若武 五段
出口
西田拓也 五段
西田 本戦トーナメント進出
池永天志 五段
  出口若武 五段  
島本亮 五段
竹内
★4
竹内雄悟 五段 0
黒田
★5
黒田尭之 五段 0
黒田
今泉健司 五段

四段戦(段位別予選)

編集

本選進出:1名 / 令和3年6月9日付の該当段位

  1回戦 2回戦 準決勝 決勝
(Bye) -
石川
石川優太 四段 -
服部
高田明浩 四段
服部 本戦トーナメント進出
服部慎一郎 四段
 服部慎一郎 四段 
冨田誠也 四段
折田
折田翔吾 四段
古賀
古賀悠聖 四段
古賀
井田明宏 四段
伊藤匠 四段
伊藤
渡辺和史 四段
伊藤
杉本和陽 四段
谷合
谷合廣紀 四段
山本博志 四段
山本博志 四段
山本
斎藤明日斗 四段
山本
長谷部浩平 四段 -
長谷部
(Bye) -

脚注

編集

注釈

編集

出典

編集
  1. ^ a b 藤井聡太叡王がシリーズ3連勝で防衛達成 タイトル戦13連勝で羽生善治九段の記録に並ぶ/将棋・叡王戦五番勝負第3局”. ABEMA TIMES. ABEMA (2022年5月24日). 2023年3月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月17日閲覧。
  2. ^ 藤井聡太叡王、新年度初対局で勝利 叡王初防衛に好発進 タイトル戦の連勝も「11」に伸ばす/将棋・叡王戦五番勝負”. ABEMA TIMES. ABEMA (2022年4月28日). 2023年3月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月17日閲覧。
  3. ^ a b 藤井聡太叡王、タイトル戦自身初の千日手指し直し局を制する 地元・愛知で防衛に王手/将棋・叡王戦五番勝負第2局”. ABEMA TIMES. ABEMA (2022年5月15日). 2023年3月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月17日閲覧。
  4. ^ 出口若武五段は「五段昇段後タイトル挑戦」により2022年4月2日付で六段に昇段。
  5. ^ 佐々木大地五段は2022年2月16日付で六段に昇段。

外部リンク

編集