こんばんは。
今日はターンテーブル関係のお話です。*1
レコードで音楽を聴く時に、出来るなら当時の音を聴きたい と思っているので、どうしても旧い盤が多くなってきます。
そしてJazzやClassisの旧いものだと、時代的にモノラルの盤も混ざってきます。*2
手持ちのカートリッジはステレオ用しか無かったのですが、徐々にmono盤が増えてきたので、モノラル用のカートリッジを導入することにしました。
ステレオ用カートリッジでもmono盤を再生することは出来ます。
なのに何故モノラル用カートリッジを使うのかというと、ステレオ盤とモノラル盤では溝の掘り方が違うのです。
ものすごく大雑把な説明ですが(ウチはオーディオに特化したブログではないので多くを期待しないでください)、ステレオは左右の2本のスピーカーに別々の音を送るので、レコード針は上下左右の2軸(という言い方でよいのかな)に動き、それぞれが別の信号を生み出します。*3
対してモノラルは音は1種類というか、スピーカー1本分の信号のみしか記録されない溝が掘られていて、針は左右にしか動きません。
左右にしか動かない溝にステレオ用カートリッジを通せば、針が左右に動く分には音楽の信号をスピーカーに送るのですが、例えば溝にホコリがあってそこを通過するときに針が上下したとすると、それはノイズとなって拾われる可能性が高くなります。
ですから、モノラル用の左右の動きにしか信号を発生させないカートリッジを使うと、ステレオ用カートリッジで聴くよりもノイズを減らせる可能性があり、よりモノラル盤の持つ音質を正確に再現出来るそうです。
購入したのは、入門用に良いという評価のあるaudio-technicaのAT-Mono3のLP用です。*4
(しまった、カバーを取って写真を撮るべきであった!)
では、取り付けます。
使っているトーンアームは普通の4つの接点があるタイプなので、使用するヘッドシェルも4本のリード線が付いています。
(左右xプラス、マイナスで4本です)
これにモノラル用カートリッジを取り付けるのですが、このカートリッジにはステレオ用ヘッドシェルにそのまま取り付けられるように4本のリード線に対応したピンが付いています。
ただ、ウチの環境はステレオ用セットアップで2本のスピーカーを使っているので、2本のスピーカーから同じ音を出したいのです。*5
これまた大雑把な説明になりますが、それにはアンプのセッティングを変えたりする方法もあるのですが、私はカートリッジの一つの信号を左右の2つに分けてアンプに送る方法を取りました。
その方法は、4本あるリード線を左右のプラス同士をまとめて一本に、同じく左右のマイナスもまとめて1本にしてしまいます。
各リード線の一方を切断して、二本をまとめてコネクタでカシメました。
リード線の用意が出来たら、あとはカートリッジをヘッドシェルに取り付けて、ターンテーブルにセットしてから針圧、オーバーハング等を調整します。
カートリッジ交換に関しては、初めて交換した時にもう少し詳しく書いています。
カートリッジを交換することが度々あるようなら、針圧計測用にデジタルのスケールがあるととても便利です。
多分、これと同じものを使ってます。
ターンテーブルを新品で購入していれば、オーバーハング調整用のゲージが付いてくるかもしれませんが、ない場合はこちらも1つあると良いかもしれません。
モノラルカートリッジ、実際に聴いて見た感想です。
交換する前にインターネットで色々と調べていた時に一番目にした ステレオカートリッジで聴くよりもノイズが減る という事に関しては、確かにプチプチノイズは減りました。
ただ、完全に無くなるわけではありません。
まぁ、それはそうですよね。
余りにも ノイズが減る というレビューを見過ぎていたので、殆どプチプチが聴こえなくなるのではないか?? とちょっと期待しすぎてしまいました。
でも冷静に考えてみればマシになるだけでも物凄い事ですね。
ノイズが減った分と、同じ信号を左右に振り分けていますが同じ音が出ているということで、音もカチッとした様に感じました。
音の性質的には、いつも使っているDynavectorのMCがとてもクリアで気に入っているので、最初に純正カートリッジからOrtofonに換えた時のような衝撃的な変化は感じられませんでした。
いつも使っているのが純正のカートリッジだったとしたら、違いに驚いたかもしれません。
とはいえ、ノイズが減るというメリットはかなり大きく、このカートリッジに換えて良くないことというのは見つからないので、mono盤を聴くときは常にAT-mono3に交換して聴いています。
これからもmono盤が増えていくでしょうから、monoカートリッジの出番もだんだん増えていくことでしょう。
機会があればOrtofonのmonoカートリッジも試聴してみたいものです。
*1:この記事の内容はオーディオの達人が関連機器の事を詳しく説明する様なタメになる物では無く、単純に家でレコードを聴きたい!と大した知識もない私がちょっとしたことで いちいち喜んだり驚いたりしてる模様をお届けするものです。
*2:まだステレオ録音の技術が確立されていなかった時代には、みなさんスピーカーは一本で音楽を聴いていました。
*3:正確にはもっとややこしい信号の分配になっていたと思います。
*4:LPレコードのLPは、Long Playingの略です。それまでのレコードよりも細い溝が刻まれる様になったことで、再生時間が伸びてこう呼ばれるようになったそうです。
*5:本当ならスピーカーは1本にするのが良いのでしょうが、そうすると椅子の位置を毎回変えないといけないので少々面倒で、、、要するに横着です。