「NANOTE(ナノート)」は、ディスカウントショップ「ドン・キホーテ」が販売する7型の超小型“2in1”PCだ。同カテゴリーの「OneMix」シリーズや「GPD Pocketシリーズ」と同様に、ディスプレイが360度開くコンバーチブルスタイルを取っているので、クラムシェルのノートPCとしても、スレートのタブレットとしても使える。
このドン・キホーテの超小型PCに多くのユーザーが熱視線を注いだ理由が、税別1万9800円という価格だ。もはやエントリークラスのスマートフォンより安い価格でWindows PCが購入できてしまう。
その“実態”はどうなのか、率直にレビューしていこうと思う。
税別で1万9800円ということもあり、価格とのトレードオフでスペック面で絞り込みが行われている。
処理能力に影響するパーツを並べてみると、CPUは2016年に登場したCherry Trail(開発コード名)世代の「Atom Z8350」(1.44G〜1.92GHz、4コア4スレッド、スマートキャッシュ2MB)、メインメモリは4GB(LPDDR3)、ストレージは64GBのeMMCという構成だ。
この構成でWindows 10 Home(64bit)をプリインストールし、WUXGA(1920×1200ピクセル)のディスプレイを動かすことになる。これは、少し前にブームになった(そして今でも少数ながら現役モデルが存在する)8型Windowsタブレットの仕様に近い。端的にいえば“スムーズな”動作は難しい。
実際、評価作業中にNANOTEの動作が遅いと感じる局面は多かった。特に、アプリケーションの起動やタスクの切り替え、ウインドウの移動や拡大縮小などで「待たされるよね」といえるほどのタイムラグが発生する。
客観的指標としてNANOTEで実行したベンチマークテストのスコアを以下に並べる。
同じ超小型PC、例えば最新の第10世代Core i7プロセッサ(Core i7-10510Y)とPCI Express接続のSSDを搭載する「OneMix3 Pro プラチナエディション」(税別実売価格14万円弱)のスコアと比べると、間違いなく“歴然とした差”が付いている。
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