内容物質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/26 02:34 UTC 版)
観測可能な宇宙には3×1022〜7×1022個(300垓〜700垓個)の星があって800億以上の銀河にまとまり、それぞれがさらに銀河群や銀河団、超銀河団を形成している。 2つの大まかな計算がそれぞれ、観測可能宇宙内の原子数を約1080としている。 WMAPからのCMBデータを観察すると、宇宙の空間曲率はほぼゼロに近いことが示唆され、これによって、現在の宇宙モデルでは、宇宙の密度パラメータの値が何らかの臨界値に非常に近いことが含意される。総密度は9.9×10−27 kg/m3となり、1立方メートルあたり水素原子およそ5.9個分である。WMAPデータの分析結果から、臨界密度の約4.6%が通常の原子形態であり、23%は冷たい暗黒物質 (SDM)、72%はダークエネルギーから成ると考えられている。すると、1立方メートルあたり0.27の水素原子が残り、これに可視宇宙の体積をかければ約8×1079の水素原子を得る。 典型的な星の質量は2×1030kgであり、星1つに対して約1×1057の水素原子があることになる。典型的な銀河には約4000億の星があるから、銀河1つあたり1×1057 × 4×1011 = 4×1068の水素原子がある計算となる。宇宙には800億の銀河があるといわれているので、観測可能な宇宙には4×1068 × 8×1010 = 3×1079の水素原子がある。しかしこれは下限を示したに過ぎず、また水素原子は星以外にも存在する。
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