原子雲とは? わかりやすく解説

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げんし‐ぐも【原子雲】

読み方:げんしぐも

核兵器空中爆発したときに生じるきのこ形のきのこ雲


原子雲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/22 03:16 UTC 版)

キノコ雲」の記事における「原子雲」の解説

原子爆弾水素爆弾核爆発によって生じキノコ雲は原子雲ともいう。 大気圏内核爆発では瞬間的に巨大な火球ができる。これは核反応時の莫大な熱や圧力などの膨張エネルギーや、核反応により放出されX線ガンマ線空気中の原子に衝突してそれらの原子励起するためで、周囲条件にもよるが、広島長崎級の核爆発では直径200メートルから300メートル程度であった広島長崎では原子爆弾空中爆発し火球地表面達しなかったものの、そのような場合でも火球から発する強い衝撃波地表面粉砕したまた、火球マイクロ秒単位極めて短い時間膨張し切る時に火球発達した体積内とその周囲存在したあらゆる気体核反応エネルギー火球膨張により外側周囲全面押し出され衝撃波と共に爆風として放散される。この爆風持続時間風速核反応によって生じた火球膨張速度と体積に比例し火球大きく膨張時間が短いほどパワー強くなる火球は非常に高温度(太陽表面温度上のレベル)であるため、地上付近での爆発では土砂建造物など気化して火球取り込まれる火球極めて高温だが、上昇時間経過につれ徐々に冷却されていく。その際気化し物質周囲から吸い込んだ水蒸気凝結しドーナッツ状の還流運動をするの塊となる。火球上昇した後の地表付近では、気圧差から大量空気流入し破砕物水蒸気含んで上昇するため、火球につながる生じる(これは地上だけでなく空中爆発でも同様)。それが上空達すると冷却されるその後平方向にも粒子拡散し始め、かつ重力により地表引き戻されて、全体としてキノコ型を呈することになる。 初期段階では高温によって生じ亜硝酸窒素酸化物核分裂などの核反応残骸である核分裂生成物などのために赤味茶色味を帯びているが、温度低下とともに水滴多くなり、通常のと同様、白色となる。周囲空気より温度が高い間は上昇続け冷却が進むと停止する雲の形成速度速く、1Mtの核爆発場合気象条件にもよるが、高度約16(10Mi)まで2.5秒、約19(12Mi)まで3.8秒ほどである。 100ktを超える大規模な核爆発では頂部成層圏まで到達し、1Mtでは高度約20半径は約9にも達する。1954年3月1日ビキニ環礁での水爆実験キャッスル作戦ブラボー実験)での15Mt(正確には14.8Mt)の核爆発では、キノコ雲の高度は約40km(130,000feet)、直径約100kmまで成長した。 原子雲を形成する火球は強い上昇力持っているため、積乱雲同じようを伴う。広島長崎降った黒い雨がその例である。ただし、雲中には核兵器その他の残骸や塵等の放射性物質含まれている。 通常の積乱雲持続的な上昇気流によって数時間以上維持されるが、原子雲では火球上昇終えると成長止まり周囲拡散して1時間程度崩壊する

※この「原子雲」の解説は、「キノコ雲」の解説の一部です。
「原子雲」を含む「キノコ雲」の記事については、「キノコ雲」の概要を参照ください。

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