尾張徳川家の藩主と「同じ眺めを体感」、名古屋城のお堀を巡る舟の運航検討中

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 名古屋市が、名古屋城の水堀を巡る舟の運航を計画している。名古屋城について書かれた江戸時代の文献には、役人の接待などで舟を利用した記述があり、市は史実を踏まえて城郭の魅力向上を図る考え。社会実験を経て、2025年度中の運航開始を目指す。

名古屋城
名古屋城

 名古屋城の水堀は1610年(慶長15年)に完成。江戸後期の「金城温古録」には、江戸幕府からの使いの接待や城の見回り、藩主が狩猟に出かける際などに舟を浮かべたとの記録がある。現在もほぼ築城当時の姿をとどめ、船着き場の一部や排水施設などの遺構も残っている。

 計画では、城の西北側の水堀で運航し、高さ10メートル超の石垣や国重要文化財「 西北隅櫓せいほくすみやぐら 」を望むルートを想定。今後、参加者を募って3日間ほど社会実験を行い、舟の規模や運航経路、船着き場整備などを検討する。

 名古屋城総合事務所の担当者は「藩主らが見ていたのと同じ眺めを体感し、城の新たな魅力を知ってほしい」と話している。

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