異飄渺

登録日:2025/01/29 (水) 17:35:13
更新日:2025/02/08 Sat 08:48:56NEW!
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強さを極めるにあたって、筋道など無用!
私の武は螟蝗猊下の薫陶により更なる高みへ至る!




異飄渺(イヒョウビョウ)とは、特撮人形劇『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』シリーズの登場人物の一人。




CV:花江夏樹
キャラクターデザイン:猫缶まっしぐら
二つ名:水月刀螂(スイゲツトウロウ)




概要


初登場は第3期の1話。刑亥と組んだ新たな神蝗盟の法師として登場した。

西幽の犯罪組織・神蝗盟の幹部で「蟷螂」の紋章を持つ。
異様に目つきが悪く、隈も目立つ不健康そうな青年。*1

その見た目の通り、軽薄な性格をしており、他者に媚びへつらうものの、事あるごとに嫌味を言う無礼な男。

禍世螟蝗に忠誠を誓い、彼の下で武勲を残すのが夢であり、そのためなら外法の魔術だろうと躊躇なく利用する。
その根性は、殤不患ですら「まともな鍛錬を軽んじる馬鹿」と呆れるほどだった。

大義のために神蝗盟に加わった萬軍破とは対照的に、自分の武勲と称賛だけに興味があるタイプなため、大義を掲げる萬軍破を内心馬鹿にしているようだった。
しかし、表向きは彼を「西幽を憂いる真の軍人」と煽て、彼に媚を売っていた。

媚を売るのは上手いが、実は武闘派であり策に関しては不得手である。しかし……?


戦闘面


双頭の鎌を操り、禍世螟蝗直伝の魔術も併用した戦闘を行う。

絞蟲殺


異飄渺愛用の鎌。連結形態と分離形態の二種類を使い分ける。



活躍


第3期


萬軍破と共に刑亥の築いた無界閣に招かれ、殤不患達を打倒するための策を講じる。
この時、萬軍破は刑亥の思惑を警戒していたが、異飄渺は「今は従うフリをした方が得策」と抑えさせた。
そして、殤不患達が無界閣内に侵入したため、刑亥共に彼らを迎え撃つ。
殤不患相手に鎌と魔術の合わせ技で善戦するが、殤不患からは失望の目で見られていた。

その後、西幽に転移した殤不患達を見つけ、萬軍破によって誘き出された彼らを神蝗盟の拠点(に似せた空き地)にて迎え撃つ。
萬軍破と殤不患の対決を見物するも、婁震戒の乱入で有耶無耶になり、彼らは逃走。
しかし、凜雪鴉が萬軍破に取り入り、自分達の仲間に加わりたいと申し出、萬軍破はこれを承諾する。
異飄渺は、凜雪鴉に疑いを抱き、引き入れた萬軍破を諌めたが、「逆に利用するから見張っておけ」と彼に命令される。

その後しばらくは目立った活躍もなく、婁震戒を自陣に引き入れるなどした萬軍破の暴走に苦言を呈する場面が多かった。

そしてそんな中、凜雪鴉にあることを提案される。
それは、「殤不患一味の一人である捲殘雲に特殊な頭巾を使って変装し、殤不患を油断させて魔剣目録を奪う」というもの。
完璧な変装に異飄渺は完全に安心しきり、捲殘雲に成り済まして殤不患や浪巫謠の前に現れては、隙を見て目録を奪う機会を伺った。

やがて、過去の世界から無界閣に戻ってきた殤不患から、照君臨と戦うにあたって魔剣目録を預かり、まんまと目録を手にして逃げようとした。

……だが、そこに現れたのは、七殺天凌に魅了された「凜雪鴉の姿をした何者か」であった。
突然のことに対処しきれなかった異飄渺は、捲殘雲の姿のまま七殺天凌に刺し貫かれる。



そ、そんな馬鹿な……。



こうして異飄渺は、凜雪鴉に誑かされる形で、物語において何もすることもないまま死んでいった。
その後死体を刑亥に検分されるまで、誰からもその死を認識されないままだった。*2





偽異飄渺




当たり前だよ。凡骨めが……。



第3期の9話以降で登場した異飄渺。その正体は凜雪鴉の変装である。

本物とは異なり、軽薄さはそのままながら、陰謀計略に長けており、周囲に甘言を囁いて物事を陰で操っている。
「本物より有能」であると専ら評判だが、初登場時は彼が凜雪鴉であるとは伏せられていたため、「急に有能になった?」と困惑の声が多かった。
また、正体が発覚した際は「好きだったのに別人だった」と嘆きの声も上がったと言う。

本物が使っていた鎌の殺陣も十全に扱っており、凜雪鴉の技を盗む術の高さが伺える。



活躍(偽物)


第3期


照君臨復活の計画を知り、苦悩する萬軍破の前に現れるシーンで初登場。
禍世螟蝗への忠義が揺らいだ彼に、「禍世螟蝗が信用できないなら自分で魔剣目録を使って照君臨を倒してみては?」と唆し、彼に野心を抱かせようと煽った。

そして、刑亥達から逢魔漏を奪った浪巫謠達を迎撃するも、さりげなく刑亥の邪魔をしている。

刑亥が殤不患から魔剣目録を奪った際は、その場に現れて「東離で増えた魔剣を検分したい」と交渉して目録を奪い取り、殤不患を殺すのも止めさせた。
その後、魔剣目録を萬軍破に渡し、禍世螟蝗に報告するという名目で、萬軍破の札を借り、禍世螟蝗との謁見の権利を得る。

禍世螟蝗との謁見では萬軍破の裏切りを密告するも、彼にはそれが筒抜けだったため機能しなかった。
だが、禍世螟蝗から「善悪の天秤に対して禍世螟蝗はどうあるべきか」という問答を受け、偽異飄渺はこれに「わからない」と回答することで猊下の信頼を得た。

目録を返す決意をした萬軍破には失望の意を告げ、彼からは「お前が最後まで理解できなかった」とある意味当然な別れの言葉を告げられた。



第4期


異飄渺の死が外部に漏れなかったため、引き続き凜雪鴉が神蝗盟に入り込む際に顔を使った。
殤不患の監視のポーズを取りつつ、禍世螟蝗の動向を伺い続ける。
そして、禍世螟蝗から魔界に入った覇王玉と花無蹤を追い、監視しろと命令され、自らも魔界入りする。

そして、覇王玉や花無蹤の前に現れては、人によって態度を変え、「一方を褒めて相手を貶す」論述で互いの猜疑心を煽ろうとした。
しかし、息がてんでバラバラな二人には呆れてツッコミも入れていた。
更に、二人が支援を得ていた魔宮貴族の安索亞特が伏せていた情報として、魔宮貴族の印章を揃えば魔神が召喚されるという情報を漏らし、印章集めで争わせようとした。

しかし、魔宮貴族との戦いを経て、覇王玉と花無蹤は却って仲が良くなり、負傷により二人揃って戦死したことにして欲しいと依頼。
おまけに魔宮印章と神誨魔械を託され、仲睦まじい二人の様子にキレ散らかす。
この時の花江夏樹氏のブチ切れ演技には定評があるようだ。
結局、二人を見送るしかなかった偽異飄渺は、癇癪を起こして魔宮印章をその場にポイ捨てしている。

他には、嘲風が魔界に迷い込んだと禍世螟蝗に報告し、救出の命を受けたので凜雪鴉として嘲風を救出したりもしている。

その後、二人の出奔を禍世螟蝗に報告した偽異飄渺だが、禍世螟蝗からは何とも思われないばかりか、自分が偽物だと見抜いてきた。
彼は、「本物ならば裏切り者達を殺した」「嘲風を無事に連れ帰ることなどできない」と、「本物」の小物ぶりを誰よりもよく知っていたのだ。




あれほど退屈だった男が、まさかこの私を愉しませるほどの道化ぶりを演じてのけるとは……。



禍世螟蝗は、偽物に対し、「異飄渺」の名を名乗る限り、自分の手先として扱うと約束し、「金輪際退屈はさせない」と、凜雪鴉の本質すら見抜いてきた。
凜雪鴉は、とりあえず正体を明かすのを止め、「異飄渺」としての顔を保ちつつ、魔界に招待される。
そして、自分の「最大の獲物」と出会うのだった。







余談


  • 「本物より偽物の方が有能」だった上に、「偽物の方が登場時間が長い」、更には「本物があっさり死んだ」ことで『サンファン』シリーズでトップクラスに「不幸」なキャラとして有名。第4期では凜雪鴉に名前を散々利用され、敬愛している禍世螟蝗からすらもボロクソに貶され、「死体蹴りが酷い」と同情されている。


  • 演じる花江夏樹氏は、脚本の虚淵玄氏曰く「『鬼滅の刃』の演技が素晴らしかったので悪役も演じて欲しいと思った」とのことでキャスティングされた。しかし、まさか演じる大半が偽物とは本人も思わなかったのではないか。


  • 神蝗盟の幹部キャラの中で唯一、念伯(キャラのテーマを詠った漢詩)が存在しない。この件が、不憫性に拍車をかけている。











落ち着けェ!!こっちを追記して私の話を修正しろォ!!

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最終更新:2025年02月08日 08:48

*1 聆牙は「寝不足野郎」と呼んでいた。

*2 第4期の時点で、彼の死を知っていたのは刑亥と、それを仕組んだ凜雪鴉だけである。