登録日:2025/01/29 (水) 17:52:56
更新日:2025/02/09 Sun 07:42:03
所要時間:約 ? 分で読めます
即刻立ち去るならば良し、さもなくば世にも悍ましき責め苦をもって命を落とすと知れ。
これが最後の警告だ。
CV:
大原さやか
キャラクターデザイン:中央東口
二つ名:
泣宵
概要
初登場は第1期の3話。夜魔の森の主の妖魔として登場した。
200年前の、人間と魔族の間で起きた窮暮之戰以降、魔界へと帰らず地上にて身を潜めていた魔族の女。
頭に大きな二本の角が生えているが、かなりの美人であり、しかも豊満な肉体も持つ。
第3期では下着と浴衣姿まで披露し、人形とは思えないほどの色気を見せつけた。
死霊を操る術の達人であり、死体の軍勢を操って物量戦を仕掛けるのはお手のもの。
また、生きた人間の血を硫酸に変える術といった外法の魔術も平然と行い、死を弄ぶ悪辣な趣味を持つ。
人間を激しく嫌っており、とりわけ
凜雪鴉には後述するように深い憎悪を抱いている。
そのため、作中では人間の殲滅と魔族による地上支配を目論み、様々な計略を企てた。
だが、どうしても詰めが甘いところがあり、あと一歩のところで
殤不患や凜雪鴉に邪魔されている。
計画が上手くいき大原さやか渾身の高笑い→失敗により悔しさに満ちた怒声のコンボが作中では天丼となっており、視聴者からは「ポンコツ」扱いされることも多い。
戦闘面
死霊術を使って死体に戦わせることもあるが、格闘戦も得意。
弔命棘
刑亥愛用の赤い鞭。遠距離・近距離両方の戦闘をカバーする。
過去
かつてはそこまで人間を嫌ってはおらず、戀娘子という美女と懇意にしていたことがある。
数々の男を持ち前の美貌で誑かし、屋敷に逆ハーレムを築いていた戀娘子は、赤ん坊の生肝を材料にした若返りの霊薬を刑亥から貰うことで若さを保っていた。
そして、見返りに刑亥は、戀娘子が飽きた男を譲り受け、彼らを殺して理想の美男子の生き人形を継ぎ接ぎにして作るという悪趣味に没頭していた。
そんな折、知り合ったのが盗賊の掠風竊塵こと凜雪鴉だった。
凜雪鴉は、戀娘子の取り巻きに加わっており、彼女を逆に惚れさせたいから協力して欲しいと刑亥に依頼する。
戀娘子が凜雪鴉に惚れたらハーレムの美男子が選び放題という旨味に釣られた刑亥はこれに乗り、彼と協力関係を結ぶ。
それから、凜雪鴉のライバルとなる男達を死霊術で誑かし、廃人化させる中で、彼から気のある素振りをされ始め、徐々に自分も心を揺さぶられる。
やがて、凜雪鴉から「人は面白いぞ。共に人の世に出よう」と事実上の求婚をされ、狼狽することに。
戀娘子からも信頼を告白され、人間に心を許し始めた。
だが、凜雪鴉は戀娘子に霊薬の失敗作を飲ませ、醜く老化させた上でそれを刑亥の仕業にしてしまい、結果、戀娘子の配下の男達によって住んでいた屋敷を燃やされ、趣味で作っていた生き人形(凜雪鴉の顔に似つつあった)も灰と化してしまった。
更に、寄るべを無くしたので凜雪鴉に求婚の承諾をしようとしたが、「あれは嘘だ。妖魔と共に世を巡る気などさらさらない」と態度を一変され、自分を惚れさせからかうことが目的だったと暴露される。
自分を玩具にした凜雪鴉に激しい憎悪と殺意を抱いた彼女は、人間憎し一辺倒になり、人間殲滅の計画を練るようになるのだった。
……つまり、彼女が更なる悪事をするようになったのは、やはり凜雪鴉が原因なのである。
活躍
第1期
凜雪鴉から、魔脊山のトラップの一つである亡者の谷を突破するための要員として、丹翡の旅に同行するよう依頼されたが、凜雪鴉の依頼を聞くわけがなく、夜魔の森に侵入した彼らを追い返そうとした。
だが、彼の目当てが天刑劍と知るや否や、態度を翻して協力を承諾。
その後は、表向きは彼らに協力して、
殺無生との戦いに加勢したり、玄鬼宗の死体を操り戦力にしたりといった戦闘のアシストも行った。
だが、素性不明の殤不患には警戒し、亡者の谷ではわざと手を抜くことで殤不患の実力を測ろうとした。
しかしその上で、殤不患を
「道化の大根役者」と見做し、彼を侮っている。
凜雪鴉が独自に動いたと知った彼女は、丹翡を見捨てて
狩雲霄と組み、
蔑天骸と取引して天刑劍の鍔を奪い取る算段をつける。
なお、天刑劍を手に入れたい理由は、表向きとしては「魔界の皇太子に売るため」としていた。
鍔を取り戻そうとした丹翡と
捲殘雲を追い詰め、丹翡と対決し、狩雲霄の手により鍔の奪取に成功。
捲殘雲を守った丹翡をとりあえずは見逃した。
そして、蔑天骸が天刑劍の封印を破った時、彼女の真の計画が動き出す。
それは、天刑劍が封じていた魔神・妖荼黎の復活。
最初から彼女は行方不明だった魔神を復活させるために天刑劍を引き抜かせようとしていた。
邪魔をしようとした狩雲霄を鞭で絞め殺し、退散した蔑天骸を見送った後は魔神復活の儀式を行う。
やがて儀式は成功し、妖荼黎が復活し高笑いするも、殤不患の持っていた魔剣目録の中の劫荒劍によって魔神は宇宙の彼方へ追放され、計画は失敗に終わった。
生死一劍・殤不患編
この期間中、魔脊山を自分の根城にし、玄鬼宗の残党を唆して殤不患を襲わせている。
なお、残党には血を硫酸に変えて自爆させる術を施し、彼らを捨て駒扱いしていた。
第2期
西幽の神蝗盟が殤不患を狙っていると知り、彼らに協力を申し出る。
表向きとしては、魔剣目録を神蝗盟と共有することで、人間との間に膠着状態をもたらすという外交的目的のためであった。
第3期
神蝗盟の
萬軍破、
異飄渺と協力し、魔脊山に築いた異次元の宮殿「無界閣」と、ランダムに空間転移できる鏡「逢魔漏」を駆使して殤不患達を追い詰めようとする。
ちなみに、無界閣や逢魔漏に見覚えがあった殤不患は、当初彼女を問い詰めようとしていた。
そこへ殤不患達が侵入してきたため、異飄渺らと共に迎え撃つが、捲殘雲を殺そうとしたものの凜雪鴉の幻術に翻弄された上に、逢魔漏で転移され逃げられてしまった。
そんな中、無界閣内に魔族の波動を掴んだ彼女は、捜索の結果、実の姉である照君臨だった魔剣・
七殺天凌を発見し、保護する。
魔力を与えて七殺天凌を復活させた彼女はその存在を神蝗盟には伏せておいた。
なお、
婁震戒のことを知った際は、挙動不審な七殺天凌に
「姉上が魔力を与えたのでは?」と問うも、彼女からは怒りで否定されている。
そして、萬軍破を誑かした凜雪鴉が神蝗盟に加わり激怒した彼女は、彼らを「人数外」と判断し、独自の計画を立てることに。
それは、七殺天凌を照君臨として復活させることだった。
七殺天凌の紹介で魔宮貴族第八位の阿爾貝盧法と面会した彼女は、時を操る魔力を逢魔漏に注ぐことで過去への跳躍を可能にするよう依頼。
最初は渋った阿爾貝盧法だが、浪巫謠の存在に気づいたことで機嫌が良くなり、協力に漕ぎつけた。
途中、凜雪鴉に気づかれて殤不患達に邪魔されたものの、腹いせに凜雪鴉を七殺天凌で魅了させ、彼を意のままに操り得意となる。
どうやらかつて自分を虜にした件には複雑な想いを抱いているらしく、凜雪鴉の淫らな姿に激しい高笑いをした挙句、彼にマッサージをさせ、最後は百日かけて辱めようとしていた。
そして、殤不患が捲殘雲に魔剣目録を預けたところを見計らい、凜雪鴉に刺させ、目録を奪おうとしたが、直後現れた異飄渺の交渉により渋々預けることに。
逢魔漏の準備が整ってからは七殺天凌、婁震戒と共に過去へ飛び、死霊術によって七殺天凌の魂を照君臨に移し替えることに成功した。
そして、婁震戒を置き去りにして現代に戻ると、照君臨は魔界の軍勢を引き連れて戦いに出る。
一方自分は、丹翡を手紙で呼び出し、そこを捲殘雲の死体を操って彼女を殺させるという悪趣味な復讐を行おうとした。
だが、そこで捲殘雲が異飄渺の変装だったと判明し、魔剣目録を奪ったのが本物の凜雪鴉で、自分がまた騙されたと気づく。
慌てて捕えておいた殤不患を人質に凜雪鴉を脅迫するも、やはりいつの間にか逃げられた挙句照君臨の弱点を喋ってしまい、結果照君臨は完全に敗北し、またしても計画は失敗した。
しかし、阿爾貝盧法とのコネはできたため、彼に息子である
浪巫謠を紹介することで、彼の懐に潜り込むことには成功した。
第4期
浪巫謠を連れて阿爾貝盧法と共に魔界へ久々に帰還するが、窮暮之戰以来変わり果てた魔界に唖然とする。
そして、阿爾貝盧法による息子・浪巫謠を魔族として育てるための修行に付き合うことになるが、阿爾貝盧法の常軌を逸した息子への嗜虐心に半ば引きながら彼に従うことに。
そんな中、偽異飄渺として魔界に入り込んだ凜雪鴉とも再会するが、「魔界の空気が異様に馴染む」と言う彼に、魔族の血脈を疑い、これまでの無礼を考え直すようになった。つくづくチョロい。
途中、阿爾貝盧法に依頼され、禍世螟蝗との間口にもなり、彼らが引き合うきっかけも作った。
そして、禍世螟蝗の命により、烏蕾娜と佩雷斯ら魔宮貴族を殺した
覇王玉と花無蹤を「狼藉者」とし、彼らを逢魔漏の結界に閉じ込め、芙爾雷伊に処刑させようとした。
また、人の体を得た
聆牙こと裂魔弦を、浪巫謠の邪魔をさせないために逢魔漏に閉じ込めた。
やがて、禍世螟蝗と阿爾貝盧法、そして魔王・阿契努斯が会談をする際に、正体不明の魔王が凜雪鴉と同じ顔と知ってしまう。
凜雪鴉は、阿契努斯がかつて捨てた、「嗜虐心から発する愉悦と享楽の心」の化身だったのだ。
流石の凜雪鴉も深いショックを受けたと思い、彼を慰めようとしたが、当の本人は「私自身を欺き陥れることができる」ことに狂喜しており、完全にドン引きした。
魔族の誇りと安寧との葛藤、そしてその果てに…
凜雪鴉が魔王の片割れという事実は、彼女に焦りをもたらしていた。
しかも、魔王によって魔族達は尊厳を奪われ、魔神にひれ伏す奴隷と化している。
魔族の誇りすらも見失いつつあった彼女にとって、憎き凜雪鴉こそが魔族のあるべき姿とは認めたくないことだった。
だが彼が、いずれ魔王に牙を剥くと恐れ、魔王を信じることにした彼女はある決意をする。
そして、凜雪鴉、殤不患、裂魔弦の前に姿を現した彼女は、凜雪鴉が捨てた魔宮印章を使い、自らを魔神へと変貌させる。
その姿は、かつての美しい姿からは考えられないほどの醜いものだった。
それらは全て、自分が魔族の未来のための捨て石となるため。皮肉にも、それは魔王が人間最大の武器と見做した「仁の心」にも似ていた。
掠風竊塵・凜雪鴉!邪悪さにおいて我ら魔族を凌ぐ貴様に、我が魔界の本領を、知らしめてくれようぞ!
凄まじい力で三人を圧倒する刑亥だが、凜雪鴉が所持していた神誨魔械で、殤不患達は応戦する。
例え、貴様に魔族としての理があろうとも、我らは変わる!
変革の末に天地を喰らい、山海の覇者となる!
まるで、人間の悪党がほざきそうな口上だな、刑亥。
貴様といい魔王といい、地上の世界に惑わされ過ぎたのではないか?
変わり果てた刑亥を見て、なおも笑いながら剣を振るう凜雪鴉。そして彼は、剣士としての本領を発揮する。
見違えたぞ刑亥。まさかこの私が本気の剣で競り合う羽目になるとはな。
あの世で殺無生に自慢するといい。
凜雪鴉……貴様には、貴様にだけは!!
数多の愉しい思い出に感謝する。では……お別れだ。
凜雪鴉の必殺技を受け、魔神・刑亥の胴体は真っ二つに切り裂かれる。
深い愛憎を抱き、人生を狂わされ、抹殺に執念を燃やした男の手により、彼女は命を凄絶に散らしたのだった。
余談
- 「人間の男に一瞬でも心を奪われた」ことにより人生を狂わされたという点は、実は姉の照君臨と同じ運命を辿ってしまった。
- 第3期において彼女のふくらはぎにフォーカスされるシーンがある。お色気満々のシーンだが、ラテックスを使った特殊な素材で撮影されたとのこと。
「おのれ荒らし!またしても……!」
「いやあ、久方ぶりにお前の追記・修正を見ていたら嬉しくなってしまってね、つい……」
- 凜雪鴉との過去ってどの媒体ででてきたんだっけ? -- 名無しさん (2025-01-29 17:58:07)
- 凍京NECROとのコラボにも出演。そして案の定クソ怪盗にしてやられる。 -- 名無しさん (2025-01-29 18:09:04)
- ↑2 小説 -- 名無しさん (2025-01-29 18:20:20)
- ↑ありがとうございます、読んでみます! -- 名無しさん (2025-01-29 18:59:12)
- クソみてぇな魔族には違いないが、サンファン世界最大最強最悪の詐欺愉悦の化身のせいで身を持ち崩したのはかわいそう -- 名無しさん (2025-01-29 23:30:13)
- 本質はまじめなせいで損してる人 -- 名無しさん (2025-01-30 09:31:08)
- 凜雪鴉の被害者なんだが、彼女のやってたことも酷過ぎてざまぁwと言うより「因果応報…」としか言いようが無い -- 名無しさん (2025-01-31 10:02:47)
最終更新:2025年02月09日 07:42