九州電力が公開した、川内原子力発電所(鹿児島県薩摩川内市)の原子炉容器内に入れられる燃料棒(2015年7月7日撮影)。(c)AFP/KYUSHU ELECTRIC POWER 〔AFPBB News〕 九州電力の川内原発1号機が8月11日、運転を再開した。これで2年近く続いた「原発ゼロ」状態は解消したが、今後どういうペースで運転が正常化するかは不明だ。野党は再稼動に反対しているが、安保法案のように「憲法違反だ」とか「違法だ」という声は聞こえてこない。 今国会で野党は急に「立憲主義」に目覚めたらしく、安保法案にはやたらに「法の遵守」を求めているが、原発については「国民感情」を理由に原発の停止を求め、法律には何も言及しない。それはそうだろう。4年前に菅首相の思いつきで原発を止めた行政指導には、何の法的根拠もないからだ。 電力業界を混乱させる裁量行政 今回の川内原発が定期検査のために止まったのは