東北大学は、右巻き・左巻き「らせん型」カーボンナノチューブ(CNT)最短構造のボトムアップ化学合成(小さい構造から大きい構造を作り上げる方法)に成功したことを発表した。東北大学大学院理学研究科化学専攻の磯部寛之教授らの研究によるもので、成果は日本時間の10月12日に英科学誌「Nature Communication」に掲載された。 CNTは次世代材料として期待されており、現在さまざまな研究がなされている。開発方法もすでにいくつも開発されているが、さまざまな構造体が混ざった状態で作られ、提供されているのが現状だ。 短いCNTを1種類の物質として、ボトムアップ化学合成(小さな構造から大きな構造を作り上げる手法)・分離しようとする試みが世界的に活発になったのが、ここ数年のCNTに関するトレンドの1つ。2008年末から2010年年頭にかけて、カリフォルニア大学バークレー校、名古屋大学、京都大学の3