オーストリアのウィーン工科大学、スペインのバルセロナ大学、ドイツのハンブルク大学に所属する研究者らが発表した論文「Large cardinals, structural reflection, and the HOD Conjecture」は、無限に関する概念「巨大基数」について新たな発見をしたとする研究報告である。 ▲論文のトップページ 数学において、無限大は単一の概念ではない。たとえば、すべての自然数の集合も無限大であり、すべての実数の集合も無限大である。これらの間には大きさの違いがあり、数学者たちは、無限大の中でも特定の性質を持つ「巨大基数」を研究してきた。 これまで大基数は、小さいものから大きいものへと順序よく並ぶ線形的な構造を持つと考えられてきた。しかし今回導入された「exacting」および「ultraexacting」と名付けられた新しい大基数の概念は、そのような単純な構造で