盛岡市の猫専門ペット用品会社「クロスオーバージャパン」が、岩手県内の職人の技術を生かした商品を販売している。猫用抱き枕や木製トイレなどが主力で、職人が手掛けた丁寧な仕上げや洗練されたデザインが首都圏などで好評だ。太田由佳子社長(37)は「岩手の職人技術を全国に発信したい」と意気込む。 猫用抱き枕「またたびけりけり」(縦24センチ、幅10センチ)は2013年5月の発売以来、1万個を売り上げるヒット商品となった。岩手県九戸村で採れたマタタビの粉末入りで、生地の縫製は久慈市の業者が担当した。 太田さんは「細部まで丁寧に縫い込んでいく技術は日本屈指」と太鼓判を押す。ほかに木製の猫トイレ、食器台、爪研ぎなどを扱う。販売数は計2万5000個を突破したという。 起業したのは05年。矢巾町の動物愛護団体「動物いのちの会」で、ボランティアで猫の世話をした経験をきっかけに「猫との暮らしが楽しくなるような