日経アーキテクチュア2009年12月28日号では「プロジェクト10選」と題して、1年間に掲載したプロジェクト約160件の中から、編集部が10作品を選んだ。観点は、デザインやプログラムの斬新さ、街に与えたインパクトの大きさだ。デザインの可能性を広げたプロジェクトとして、「木材会館」、「リアスホール」、「根津美術館」を選んだ。
建て替え計画が発表された大名古屋ビルヂング。屋上には球体広告塔があった=05年9月、名古屋市中村区名駅3丁目 名古屋駅前のランドマークとして市民に親しまれてきた「大名古屋ビルヂング」が、超高層のオフィスビルに建て替えられることになった。所有する三菱地所が15日、発表した。1962年の完成から半世紀近くがたち、老朽化していた。隣接するホテル「ロイヤルパークイン名古屋」と一体的に再開発される。 2012年度に着工、15年度の完成を目指す。大名古屋ビルヂングは地上12階、高さ53メートルだが、新ビルは地上38階、高さ約190メートル。延べ床面積は2倍の約15万平方メートルに広がり、事務所や飲食店が入居する。ホテルは11年2月をめどに営業を終了する。 大名古屋ビルヂングの屋上には、象徴的な球体広告塔があったが、07年に撤去された。特徴のある現在の名称をどうするかについては、三菱地所は「未定。
国宝に指定される旧東宮御所(現・迎賓館赤坂離宮)=東京都港区、文化庁提供重要文化財に指定される旧志免鉱業所竪坑櫓=福岡県志免町、文化庁提供重要文化財に指定される旧西尾家住宅=大阪市吹田市、文化庁提供 文化審議会(西原鈴子会長)は16日、東京都港区の旧東宮御所(現・迎賓館赤坂離宮)を国宝に、福岡県志免(しめ)町の旧志免鉱業所竪坑櫓(たてこうやぐら)や大阪府吹田市の旧西尾家住宅など建造物9件を重要文化財に指定するよう、川端達夫文部科学相に答申した。旧東宮御所は、重要文化財と同時登録で、明治以降の近代建造物として初の国宝となる。また、重要伝統的建造物群保存地区として愛媛県西予市の宇和町卯之町を選定し、島根県大田市温泉津(ゆのつ)の保存地区の範囲を拡大するようにも答申した。 旧東宮御所は、片山東熊(とうくま)の設計によるネオ・バロック様式の宮殿建築で、1909(明治42)年、皇太子明宮嘉仁(は
東京・銀座中央通り沿いに建つ国内有名ブランドの自社ビルの建て替えが加速してきた。 創業80年のポーラは、銀座1丁目にあった旧ポーラ銀座ビル(1960年完成)を取り壊し、その跡地に高さ60mのポーラ銀座ビルを建設中だ。今年10月にオープンする。 地下2階・地上12階建てで、延べ面積は約4500m2。地下1階から地上1階までが、ビューティーショップの旗艦店「ポーラザビューティ銀座店」、2階に和菓子・茶房の店舗、3階にギャラリー、11~12階にフレンチレストランなどが入る。 デザインコンセプトは、「水、光、時」。180枚のキネティック・パネル(可動式特殊加工パネル)で構成したファサードは、LED照明を使って様々な色彩に変化させる予定だという。 一方、銀座7丁目にあった旧ヤマハ銀座ビル(1951年完成)も3年前に建て替えが決定。その跡地に現在、新ヤマハ銀座ビルが建設中で、オープンは2010年2月の
「重し役」としてアーチの上に並ぶ岩国高校の生徒120人=岩国市・錦帯橋「重し役」としてアーチの上に並ぶ岩国高校の生徒たち=岩国市・錦帯橋 木造の美しいアーチで知られる山口県岩国市の錦帯橋で12日、5年に1度の強度診断があり、地元の岩国高校生約120人が「重し役」として参加した。 生徒たちは中央に順番に並び、専門家のチームが沈み具合を測定。その結果、生徒たちが乗っても沈んだ部分は最大でも約1ミリと、04年の架け替え時とほぼ同じだった。 生徒の総重量は推定約6.5トン。「私たちが軽すぎたかも」とおどける女子高生をよそに、架け替え工事の際の棟梁(とうりょう)、海老崎粂次さん(63)は「計算通り。状態は思ったよりいい」と、橋の「健康」に太鼓判を押していた。
40年ほど前は海底炭鉱の町として栄えていた長崎・軍艦島。島にそびえる建物群などの遺産は、現在の建設業界にとって示唆に富んだ内容を含んでいる。 例えば、1916年に完成した国内初の鉄筋コンクリート造の集合住宅である30号棟。100年近くたっても、形をそこにとどめている。 しかし、「居住者がいたときと比べて、鉄筋はさび、建物の劣化が進んでいる」とNPO法人「軍艦島を世界遺産にする会」の中村陽一理事は話す。 中村理事によると、閉山前は人が絶えず監視して、こまめな補修を繰り返していた。コンクリート造の構造物は、いかにメンテナンスが重要であるかということを考えさせられる話だ。「50年、100年先を見据えて、我々はどのように構造物を維持管理していくべきなのか、良い教材になる」(中村理事)。 一方で、軍艦島は高密度の町並みを形成していたことで有名だ。最盛期には、当時の東京都の9倍もの人口密度を記録した。
第28回よこはま国際ちびっこ駅伝大会の参加者を募集。日産スタジアムで2019年2月16日開催。登録受付は1月9日まで
【もう一つの京都】西洋文化と古都景観との融合~批判に耐えた名建築・京都国立博物館 (1/5ページ) 2009.3.20 13:00 正面玄関上部の破風(はふ)には、建築と美術工芸の神「毘首羯磨(びしゅかつま)」と「伎芸天(ぎげいてん)」が刻まれ、ドーリス式の柱や赤れんがの壁面は、典雅さや威容を誇っている。アーチ型の3つの玄関は、ギリシャ神殿を思わせるような造りだ。 京都市東山区にある京都国立博物館の特別展示館(旧陳列館)。調和と均衡を重視したフレンチ・ルネサンス様式で設計された平屋建ての壮大な建物だ。近くには三十三間堂や妙法院、智積院などの寺院が立ち並び、東山連峰のなだらかな稜線も見える。外観は一見、周囲の和の風景とは相いれないようだが、不思議と違和感を覚えさせずにとけ込んでいる。 幕末の慶応4(1868)年に出された神仏分離令。「廃仏棄釈」の嵐は京都にもおよび、多くの寺院で堂塔や経文、
東京中央郵便局=08年3月撮影JPタワー(仮称)の完成予想図。11年度中の完成を予定している=日本郵政提供 日本郵政が進めているJR東京駅前の東京中央郵便局の建て替え工事について、鳩山総務相は26日の衆院総務委員会で、「工事で(局舎の)重要文化財としての価値がなくなったら国家的な損失になる」と述べ、計画の見直しを示唆した。今後、塩谷文部科学相と対応を協議する。工事中止を求めた河村たかし議員(民主)の質問に答えた。 日本郵政は1931年に建築された同郵便局の局舎(5階建て)の一部を残したまま2011年度までに38階建てのビルに建て替え、テナントからの不動産収入を得る計画。局舎はまだ保存のための調査工事中で解体されておらず、建築家などから歴史的な建築物として保存を求める声が出ていた。 文化庁は局舎を建て替えれば、重要文化財としての指定は難しいとみている。鳩山総務相は工事の認可権限がないと
戦前の建物で2009年に取り壊される可能性が高いのは、東京女子大学体育館(1924年竣工)と大阪ビルディング(ダイビル、1925年竣工)。東女体育館はアントニン・レーモンドの設計。レーモンドの初期作品としては現存する数少ない建物で、卒業生や建築関係者を中心に数年来、保存運動が行われている。しかし大学側はキャンパス再整備に伴う取り壊しの方針を変えていない。
戦前の建物で建築的評価の高いものは、取り壊されるとなると、何かしら社会的な話題になる。しかし、戦後の建物は、いつの間にかなくなっているものが多い。日本の建築界が世界と肩を並べた1960年代~70年代のモダニズム建築、あるいはメタボリズム建築(新陳代謝を意図した建築)が、建築界での評価の高さとは裏腹に、一般の人にはほとんど顧みられないまま次々と取り壊されている。
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