エレメカの時代から技術に対しては貪欲だった ――セガを語るうえで、やはり“挑戦”というキーワードは避けて通れません。限りなく現場に近い目線でアーケードを見続けてきたおふたりの印象としてはいかがでしょうか? 吉本技術部の目線で見ても、やはり最新技術を投入するのは早い会社だったと思います。たとえば、レーザーディスクを初めて使ったのが『アストロンベルト』(※1)なんですが、稼働は1983年ですからね。 ――1983年といえば、カラオケがようやくレーザーディスクになり始めたころですか。当然開発はもっと前から進んでいるわけで……早いですね。 吉本そうなんですよ。ビデオゲーム以前から、技術に対しては貪欲な会社だったと思います。それこそ、レーザーディスク以前のカラオケで主流だった、8トラック(※2)のテープで音を出すようなこともやっていて。 ――ほうほう。 吉本1968年に稼働した『MOTOPOLO』と