放射能問題に立ち向かう哲学 (筑摩選書) 作者: 一ノ瀬正樹出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2013/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 561回この商品を含むブログ (9件) を見る 題名を見た瞬間、非常にいやな予感がした。哲学者がこの手の話をすると、現状の放射線の水準もろくに調べずに危険だ危険だこわいこわいとわめきたてる人々の主張を、非常にだらしなく肯定しちゃって、科学はダメだ、原発は科学の産物だからその科学を使ってリスクの考察とかするのはダメ、人々の直感と根源的な恐怖こそ正しい、みたいなホンッとどうしようもないところに行ってしまうので、その手の本じゃないかと思った(というか、それを期待してわざわざ買ったのだ)。「放射能」問題というのもその手の不勉強な人たちがよくやる用語法だし。 でもその期待は、ありがたく(というべきか残念ながらというべきか)裏切られた。現状の放射線
(2013年1月11日 Forbes.com) 昨年12月、極めて重要な報告書が粛々と発表された。そこに結論として書かれているのは、原子力科学の専門家が長年にわたり主張してきたことだ。――つまり、約0.1シーベルト(Sv)または10 rem以下の放射線の被曝(ひばく)は大した問題ではない。 「しきい値無し直線仮説(Linear Non-Threshold : LNT仮説)」は0.1Sv(10 rem)以下の被曝には当てはまらないが、世界中の自然放射線量はこの範囲にある。そればかりか、この低線量域は、原子力、医学的治療、そして福島のように原発事故で被害を受けた地域にとって最も重要な意味を持つ。 原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)が提出した。低線量の被曝の影響は非常に不確かなものであるため、UNSCEARとしては「低線量の被曝と大人数を掛け合わせて、自然放射線量と同等以下
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