イスラム国による日本人人質事件は、湯川遥菜氏の遺体写真に続いて後藤健二氏の殺害も一方的な動画公開で通知されるという結末に、日本のメディアでは「国際社会」からの怒りと悲しみのコメントが相次いだかのような報道を続けている。 だが冷静に見れば、まず人が死んだ以上はお悔やみをいうのは万国共通の礼儀だし、こと首脳がそうしたコメントを出したアメリカ、イギリスはいずれも対イスラム国の「有志連合」の主導国であり、フランスはシャルリ・エブド襲撃事件を機にこれまで距離を置いて来たそのイスラム国攻撃に参加しようとしている国、つまり元からイスラム国の敵国だ。ここぞとばかりに「敵国」を口を極めて非難するのは、イスラム国が「悪魔の同盟」と彼らを非難したのと同じレベルの話でしかない。 キャメロン英首相の「evil」というコメントに至っては、敵を悪魔視するファナティシズムに於いてもまさに「同じこと」、イスラム国と「どっち