元公安調査庁調査第二部長(1995年退官)の菅沼光弘氏が19日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で講演し、「日本はスパイ天国。諜報に対して脆弱(ぜいじゃく)なんてものではない」と語った。 菅沼氏はカウンターインテリジェンス(防諜)に対する法制度の不備を“1つの原因”とした上で、「日本人には自国を守る意識が乏しい。自分で自分を守る心のない国に秘密などあるわけがない」と力を込めた。安倍晋三首相が提唱する日本版の国家安全保障会議(NSC)についても触れ、「新しい情報機関は、金とヒトを集めればできるものではない。情報の収集・分析には十分な経験と豊富な蓄積が不可欠」と述べた。 日本の裏社会の象徴であるやくざについては、「いわゆる暴力団対策法により、賭博やドラッグなどの伝統的な収入源は完全に絶たれた。しかし、街宣活動で大きな収入を得ているほか、融資という形でITベンチャーなどの企業活動にどんどん進出
