特設の舞台で、カウントダウンと共に白いヴェールが落ちる。それは新車の発表会のように派手だった。 5月29日、米スペースX社は、カリフォルニア州ホーソンの本社で、新型有人宇宙船「ドラゴン・バージョン2(V2)」を公開した。同社は現在、米航空宇宙局(NASA)との契約で、国際宇宙ステーション(ISS)へドラゴン無人貨物輸送船を打ち上げている。ドラゴンV2は、ドラゴンを有人型に発展させたもので、7人の宇宙飛行士を乗せてISSと往復する能力を持つ。NASAの有人宇宙船開発補助金プログラム「C3PO」の資金を使い、米シエラネバダ・コーポレーション(SNC)の「ドリームチェイサー」(民間有人宇宙船、ドリームチェイサーが一番乗りか参照)、米ボーイング社の「CST-100」と共に開発中の有人宇宙船である。 同社のイーロン・マスクCEOは、ドラゴンV2の技術的概要を説明した上で、「ドラゴンV2は、宇宙へのア