ロシアのガルージン駐日大使は21日、東京都内で講演し、ロシアが実効支配する北方領土について、「多大な犠牲を払い、ナチスドイツとその同盟国に勝利した(結果、ソ連に引き渡された)というのが(ロシア国民の)揺るぎない認識」「そのことを日本の皆さんにも認識、尊重していただきたい」と述べた。北方領土問題の解決に日本側の譲歩を求める考えを示したものだ。 ガルージン氏は、現在の日ロ関係を「順調で安定している」と評価。北方領土問題について、「両国民が受け入れ可能で、長期的な利益にかなう解決に達せられると信じている」と強調。そのための基礎となる良好な日ロ関係づくりに取り組む意欲を示した。 ただ、「ロシアによる不法占拠が続いている」とする日本政府の主張に対しては、「第2次世界大戦の一つの結果だ」と反論。ロシアの世論は「合法的に引き渡された領土を、他国に引き渡してはならないという機運が圧倒的だ」と述べ、領土の返