昨年秋から立て続けに大敗を喫した純白のアイドルホースが、2月のダートGIで復活の足がかりを得た。狙うは9カ月ぶりの勝利。強大なプレッシャーと闘ってきた乗り手とともに巻き返しなるか。ソダシが出走する5月15日のGIヴィクトリアマイルに合わせて、雑誌Numberの記事を特別にWeb公開します。<初出:Sports Graphic Number 1050号(2022年5月6日発売)、肩書などすべて当時> 人も馬も、見かけによらない。 春の日光に純白の毛を輝かせるソダシは、競馬界のアイドルとして視線と人気を集める。しかし、その鞍上は「白馬の王子様」では務まらないだろう。愛らしいルックスに反し、気難しいからだ。初戦から手綱を握る吉田隼人は、出会いから2年近くが経つ今も「難しいですね」と首をひねる。 厩務員として寄り添う今浪隆利でさえ、その性格に手を焼くことがある。「気性は荒いよ。おとなしい時はおとな