国連のグテレス事務総長は6日、パレスチナ自治区ガザでの停戦要請を劇的に強めた。事務総長が活用できる最も強力なツールである国連憲章第99条に基づき、安全保障理事会に行動のための新たな取り組みを促した。同条項の発動は約50年ぶりとなる。 グテレス氏は6日に安保理に宛てた書簡で、ガザの状況は「急速に破滅へと悪化している」と指摘し、社会秩序が「間もなく完全に崩壊し」同地域への支援がさらに減少すると予想。「伝染病や近隣諸国への大量移動の圧力の高まりなど、一段と悪い状況が展開する可能性がある」と説明した。 グテレス事務総長が99条を直接発動したのは2017年に就任してから初めてで、国連事務総長が同条項を明確に発動したのは、バングラデシュの独立につながったインド・パキスタン間の危機の最中だった1971年以来となる。 この書簡を受けてアラブ首長国連邦(UAE)は8日に、即時停戦を求める安保理決議案を提出す