「重症頻拍」が完治し、記者会見する塩沢茉莉ちゃんの家族ら。左から母・綾乃さん、茉莉ちゃん、父・真洋さん=18日、大阪市立総合医療センター(志儀駒貴撮影) 大阪市立総合医療センター(都島区)は18日、心拍数が異常に多い重症頻拍(先天性接合部頻拍)で入院していた生後6カ月の女児に、体内に入れたカテーテル(細い管)の熱で心臓の異常な筋組織を除く手術を行い、根治させることに成功したと発表した。乳児に対するこの手術が成功したのは国内初で、世界的にも珍しいという。 重症頻拍は心臓を拍動させるのに必要な刺激が正常に伝わらず、心拍数が異常に多くなる不整脈の一種で、特に乳幼児は重篤化しやすい。治療方法は症状を抑制する薬物治療と根本的に治療するカテーテル手術に大別されるが、薬物は副作用を、手術は合併症を引き起こす危険性があるという。 会見した小児不整脈科の中村好秀部長は「乳児は血管が細く心臓も小さいため、カテ