現在見られるスギ林は、昭和2、30年代に行われた拡大造林事業で植えられました。それ以前にも植林は行われていましたが、日本列島の森林は、かなり疲弊していたことが知られています。平安時代くらいまでに西日本の森林は、寺社の造営のために切り尽くされ、薪を盛んに切ったので、禿山が増えました。江戸時代になると、木材の供給は岐阜、長野から関東に移ります。スギヒノキの植林も行われていましたが、追いつかない状況だったようです。明治初期くらいには、各地に禿山が広がっていました。煮炊きに使う燃料を取っていたからです。明治になると伐採は東北に移ります。またワイヤーを使った集材方法が導入されて、それまで切っても運び出すことができなかった奥山から木材が採られるようになりました。第二次大戦が終わるころまでに日本列島の森林は徹底的に切られまくっていたのです。ちなみに戦後は北海道の木材が日本の復興を助けました。昭和2、30