新型コロナウイルスの感染拡大で、お盆の帰省を控える動きが広がっている。重症化リスクが高いとされる高齢者が多く、医療体制が脆弱(ぜいじゃく)な地方で感染を急増させてしまう恐れがあるためだ。政府が観光支援事業「Go To トラベル」を推進する中、各地の知事からは「我慢してほしい」との発言も出ている。 ■オンラインで 「両親が高齢なので心配。お盆には帰りたいけど感染者数が増え続けている状況での帰省は微妙…」 7月の九州豪雨で氾濫した熊本県八代市の球磨(くま)川近くに実家がある東京都目黒区在住の田中絵実さん(39)は頭を悩ます。 両親からは「孫の顔は見たいけど、コロナが収まるまでは帰ってこない方がいい。もし田舎で感染が広まったら取り返しがつかない」と言われたという。 7月29日に初の感染者が確認された岩手県出身の都内に住む男性会社員(48)は、妻の実家がある秋田県も含めて帰省しないことを決めた。両