有名な芸術家について2つ作品を並べてどっちが本物の作品かを芸能人に当てさせる企画を見ることがある。 各々が自分なりに考えた結果、三者一致でAとなったのに、Bが正解なんてこともある。 しかし考えたうえででかつ偽物と間違えられる本物にどれほどの「使用」価値があるのだろうか。 芸術作品の存在価値は娯楽としての使用に耐えられてこそ認められるものではないか。 第一、本物であるということにどれだけの価値があるのか。 本物であるかどうかを認識するには芸術に対する知識と照らし合わせて頭を使わなければならない。 頭を使うと、疲れる。 特に素人の場合、その脳を疲弊させてまで行った作業も、先のクイズで偽物と本物を混同するごとく、報われるとは限らない。 そういうふうにしか認識されない本物性に価値などあるのか? しかもそれはクイズとして出題されるから「あえていうなら」と、無理やり選ぶ(という行為によって認識されよう