アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』シリーズでヒットを飛ばした山本寛監督による初の実写映画である映画『私の優しくない先輩』。インタビュー前編では、初めて実写作品を撮ることになった経緯などを語っていただいたが、後編では、映画『私の優しくない先輩』とアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の関わりから『新世紀エヴァンゲリオン』が映像業界にもたらした影響などについて山本監督に話を伺った。 映画『私の優しくない先輩』で初の実写映画に挑んだ山本寛監督 ――作品を拝見した時にアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の感触が感じられたので、監督からお話が出て驚きました(詳細はこちら)。最後のシーンで決着をつけない感じや観客に考えを委ねる感じが近いですよね。 山本「『新世紀エヴァンゲリオン』以降の尖った表現は、どれも必ず『エヴァ』になってしまうんです。『告白』も『バトルロワイヤル』(2000)もそうです。エヴァの呪縛というか、すべ