2021年7月1日、国際図書館連盟(IFLA)の環境・持続可能性と図書館に関する専門部会(ENSULIB)は、歴史的な建物を図書館として再利用することに関する書籍“New Libraries in Old Buildings — Creative Reuse”を、オープンアクセスで出版したことを発表しました。 同書は、ENSULIBとIFLAの図書館建物および設備分科会(Library Buildings and Equipments:LBES)の協力により作成されたものです。古い建物や放棄された建物を図書館として再生する際の困難さと機会に焦点を当て、元々は別の目的を持っていた建物の変革について調査した内容となっており、公共図書館・学術図書館を対象としたケーススタディーを収録しています。 New publication from IFLA ENSULIB and LBE: “New Lib
2021年7月1日、国立国会図書館のNDLラボは、ラベル付き画像データセット「NDL-ImageLabelデータセット」をGitHubで公開したと発表しました。 「国立国会図書館デジタルコレクション」が提供する資料の内、著作権保護期間が満了した資料の画像データから自動で切り出された図・イラスト、写真、印影等に、人手で1画像につき1つのラベルを付与したものです。 パブリック・ドメイン・マーク(PDM)で提供されていますが、利用の際には「NDLラボ公式GitHubアカウント運用方針」を確認することを求めています。 NDL-ImageLabelデータセットの公開について(NDLラボ, 2021/7/1) https://lab.ndl.go.jp/news/2021/2021-07-01/ NDLラボ公式GitHubアカウント運用方針(NDLラボ) https://lab.ndl.go.jp/d
1.問題の所在:ファスト映画とは 2021年6月23日、ファスト映画をアップしていた3人が逮捕された。【注1】ファスト映画とは映画を10分程度に短縮し、解説をつけたものである。映画の一部を切り取ってダイジェスト版をつくり、あらすじがナレーションとして入っており、2時間近くかけて映画本体を観なくても、短時間で映画の中身がわかるようになっている。ファスト映画は権利者に許諾を得ずに映画を切り貼りして利用しているため、著作権法違反は明らかである。容疑者も事実関係は認めており、事件としては決着した。 しかし、逮捕が映画業界として最善策であったかどうかには疑問がある。一般にネット上の違法コピーには正規版の売上を減らす代替効果だけでなく、逆に売上を増やす宣伝効果があるからである。YouTubeで音楽ファイルがながれることは、かつては違法行為とされてきたが、現在では宣伝効果が優るため、音楽業界は音楽をYo
政府は、著作権者が不明な映像や音楽などが含まれる過去の作品をオンライン配信しやすくする制度創設の検討に入った。政府が認定する管理団体に配信者が著作権使用料を支払えば、作品の二次利用を認める方向だ。日本のテレビ番組やアニメが海外で人気となる中、コンテンツ産業の活性化を図る。 【写真】海のシーン多い「ドラゴン桜」、ロケ地は「海なし県」の社会教育施設…予約急増 著作権制度の見直しは政府の成長戦略実行計画に明記されており、知的財産戦略本部(本部長・菅首相)が13日公表の「知的財産推進計画2021」に新制度を盛り込む。今年中に細部を詰め、その後に著作権法など関連法令の改正を目指す。 現行の仕組みでは、テレビ局が過去に放送した番組などをオンライン配信する場合、番組内で使った音楽や写真などについて一つひとつ許諾を取る必要がある。古いドラマに登場する役者や劇中歌、ニュース中の写真が該当する。
2021年7月から、国立国会図書館(NDL)は、「国立国会図書館デジタルコレクション」のうち、転載等を目的とした利用に限り、公開範囲が「国立国会図書館/図書館送信参加館内公開」または「国立国会図書館内公開」となっている画像データの試行提供を行っています。 「転載等」は、原資料の半分を超えない範囲で、図版としてNDL所蔵資料の掲載、展示、放映、インターネット・ウェブサイトへの掲載等を行う場合を指し、資料の半分以上を掲載する「復刻・翻刻」は対象外です。また、録音・映像関係資料等の音声・画像データ、プランゲ文庫といった他機関所蔵資料、電子書籍・電子雑誌等のPDFファイル、Wordファイル、Excelファイルは試行提供の対象外です。 国立国会図書館内・図書館送信限定公開デジタル化資料の画像データの試行提供を行います(NDL, 2021/7/1) https://www.ndl.go.jp/jp/n
国際日本学拠点では、ワークショップを開催いたします。 対面での実施は中止とし、オンデマンド型のみでの実施とさせていただきます。(2021/7/13) 開催詳細 日時: 2021年7月24日(土)10:00~12:00(JST) 2021年7月23日(金)21:00~23:00(NYT) 発表者:小峯和明(立教大学名誉教授、角田柳作記念国際日本学研究所招聘研究員) 、 染谷智幸(茨城キリスト教大学教授)、ハルオ・シラネ(コロンビア大学教授)、 金文京(京都大学名誉教授) 司会:李成市(文学学術院教授、角田柳作記念国際日本学研究所所長)、河野貴美子(総合人文科学研究センター所長、文学学術院副学術院長) 参加者:学生、一般 参加費:無料 主催:角田柳作記念国際日本学研究所・スーパーグローバル大学創成支援事業 早稲田大学国際日本学拠点 開催方式:オンライン 会場:早稲田大学戸山キャンパス33号館3
映画「祇園祭」に出演した山鉾町の人々から話を聞く京樂教授(右から3人目)ら=京都市中京区で2021年6月10日午後2時25分、千葉紀和撮影 往年の銀幕スターが映画会社の垣根を越えて勢ぞろいした大作「祇園祭」(1968年製作)。撮影に本物の鉾(ほこ)を使い、多くの市民や山鉾町の人々が協力したこの映画の製作過程に関する記憶と資料を、後世に残す活動が進んでいる。「府開庁100年記念事業」として府が出資し政財界も支援したが、市民参加の実情についてまとめた記録は乏しく、当時を知る人の証言や資料提供を募っている。【千葉紀和】 映画「祇園祭」は中村錦之助(後の萬屋錦之介)が主演し、三船敏郎▽岩下志麻▽田村高廣▽志村喬▽渥美清▽高倉健▽美空ひばり▽北大路欣也――らが出演した。当時は大手映画会社が専属を取り決めた五社協定があったが、中村が設立した独立プロが主導し、豪華な顔ぶれが実現した。
(2021/07/06 午前、追記あり) 海外ではデジタル・ヒューマニティーズ(DH)が普及しつつあるのに日本では…という話は最近よく聞きます。 日本でDHについての話題が出ると、人文系のベテラン研究者の方々からは 「しかしデジタルに手を出しても評価されないんだよね…」という話をよく聞きます。 ではそれは 海外ではうまくいっているのかというと、海外でも完璧にうまくいっているわけではなさそうです。 ただ、多くの大学にDHセンターが設置されたり、DHのカリキュラムが提供されるようになったりして、 ポストがかなり増えてきていて、そうすると、そういったところで自分の分野での取り組みが なんらかの形で評価軸を持てるようになれば、そこで自分の分野の若手がポストを確保しやすくなると いった状況は生じるように思います。たとえば、文学や歴史学でデジタルに取り組んでいる人が そういったポストに採用されようと思
2021日本近世文学会 春季大会を終えて オンライン大会運営備忘録 文責:津田眞弓(慶應義塾大学) 2021/06/29 大会の会場校になりまして、立派なメンバーがあつまる機会に、壮大な実験をしようと思いました(振り回された皆さん、あいすみません)。だから、このメモは、大会をこのようにすべしというものでは全然無くて、2021年春の時点での試みを記したものです。 滑った企画もありますが、むしろ、そういう所も書いておこうと思います。これを残すのは、みなさんの為だけではなく、これからのイベントをどうしていこうかと模索する私や、それに積極的に乗ってくれたメンバーのためでもあります。そして、多くの、前に情報を共有して下さった方々への感謝のために。増補・校閲してくれた加藤弓枝・宮川真弥両氏にも感謝。 ■オンラインイベント オペレーションの担当 今回は、イベントをお願いしたことがある文学通信に依頼しまし
諸般の事情で延長できなかったシンポジウム、みなさまからいただいて答えられなかった質問です。 登壇者が答えを、ここに掲載します。 まだまだ議論にはなりませんが、せめてもの、気持ちです。 たくさんの人が「つながる喜び」、そしてその先にある何か新しい未来がくることを、祈っています。 #kinsei2021 和本リテラシー教育を中学や高校の教育現場に導入する目的や、カリキュラム体系の理想的な位置づけについて、研究者の皆様の立場からのお考えをお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。 @山田和人 学習指導要領では、「伝統的な言語文化」「言葉の由来や変化について」など、「我が国の言語文化に関する事項」ということになりましょうか。そうした流れのなかの導入部分で児童・生徒の興味・関心を喚起するために和本リテラシー教育を取り入れるというのが実際的だと考えています。何より和本やくずし字を使った体験的学
米国議会図書館(LC)の保存部門のスタッフらによるブログ”Guardians of Memory” の2021年6月14日付け記事“Assessing the Impact of Sanitizing Products on Collection Items”で、消毒剤が図書館資料に与える影響を調査した結果が紹介されています。 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより、手指消毒剤や消毒用のティッシュ、スプレーが日常的に使用されています。このような状況を踏まえて、LCの保存研究試験部門(Preservation Research and Testing Division)は、図書館資料で用いられる8種の材料(ブッククロス、羊皮紙、革、光沢紙、新聞紙など)に対する一般的な消毒剤の影響を調べました。あくまで限られた範囲の調査であるとしつつ、調査結果から言えることとして次の
ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界遺産センターは12日、2015年に世界文化遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」についての調査報告書を公開した。長崎県の端島(軍艦島)に関する展示について、朝鮮半島出身者を念頭に、同島に連行され労働を強いられた人々についての理解を促す証言が「不十分だ」と指摘した。 同センターは6月7~9日、3人の専門家を指名し現地やオンラインで視察を実施。「産業遺産情報センター」(東京都新宿区)などを調査。同センターでは、朝鮮半島出身の徴用工への差別は「聞いたことがない」とする証言が展示されており、報告書は、「より暗い側面」を見学者が判断できるような「多様な証言」を提示しようとしていない、と指摘した。 今月16日に始まる世界遺産委員会でも取り上げられる予定で、12日に公開された決議案では「意思に反して連れて来られ、厳しい環境下で働かされた多くの朝鮮半島出身者たちが
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