世界のハイブランドファッションの店や人気レストランが軒を並べる香港の繁華街、銅鑼灣。目抜き通りには、高級デパートとして香港の人にも人気が高い「そごう」がそびえ立ち、連日、客でごった返している。 そのそごうの裏手にひっそりと建つ雑居ビルの2階にある小さな書店が今、世界から注目を集める存在になっている。 「銅鑼灣書店」 香港で中国政府に批判的な書籍を出版、販売する書店として知られている。この書店の店主や親会社の従業員、株主ら5人が滞在先のタイや中国・広東省で相次ぎ失踪する事件が発生し、波紋を広げている。中国の公安当局の関与を疑う声が上がり、香港の民主派政党の議員や支持者らは3日、真相究明を求めて抗議デモを行った。一方、中国外務省の報道官は4日の会見で、「状況について把握していない」としてコメントを差し控えた。 香港行政のトップである梁振英行政長官は4日に会見を開き、「報道、出版、言論の自由は香