剣道では,「先の先」、「対の先」、「後の先」と言ったことが論じられています。 空手は,一定の間合いで向かい合って対峙しますので,剣道の論理が空手にも当てはまることがあります。また,空手を稽古する者の教養として知っていてもらたいと思います。 相手の攻撃より先に攻撃を仕掛けることを先といい、三つの先については、出典により多少呼び方や説明の仕方が異なるようですが,一般には、「先の先」、「対の先」、「後の先」という分け方がされています。 「先の先」とは、相手の打ち込もうという気持ちを認めて、相手が仕掛けないうちにこちらから動作を起こして打ち込んでいくことを言います。空手の場合であれば,前手突き(刻み突き)のカウンターがこれに該当します。 「対の先」とは、相手の動きをあらかじめ知ってそれに負けぬように動作を起こし、同時に仕掛けながらも一瞬早く打ち込むことを言います。例えば,前手逆突きのワンツーで攻め