ネットワーク機能の仮想化を実現するNFV(Network Functions Virtualization)への注目が高まっている。通信キャリアはどのような効果を期待し、具体的にどう使おうとしているのだろうか。 NFVは、これまで専用アプライアンス機器で提供されてきたネットワーク機能(ファイアウォールやDPI、NAT等)を仮想化技術によって汎用サーバー上で稼働させようとするものだ。 このメリットは何か。NTT ネットワーク基盤技術研究所でネットワーク技術SEプロジェクト 主幹研究員を務める相原正夫氏は、「キャリア網のネットワーク機能を1カ所のクラウドに集約して配備できるようになります。従来はさまざまな場所に分散配置されていた装置を集められる点が、キャリアにとっての大きなメリットです」と話す。 データ転送を行う物理/仮想スイッチとネットワーク機能を分離し、後者をクラウド基盤に集約することで、