マイナンバー制度を作ったのは民主党政権だが、マイナンバー法を成立させたのは政権奪還後の自民党政権だ。医療サービスにマイナンバーを使うための「特別法」を作る話は「その後、どこかに飛んでしまった」と榎並利博さん マイナンバーカードを健康保険証として利用する「マイナ保険証」への一本化が、12月2日から本格的に始まった。今後、「紙の保険証」は新たに発行されなくなる。 【複雑すぎる…】なぜ、こんな「紐づけ」に!? トラブルが起きるのは当たり前! ところが一本化に先立ち、10月下旬からマイナ保険証の利用登録を解除する動きが全国で起きていた。当初、マイナ保険証はいったん登録すると解除できない仕組みになっていたが、国が10月28日から登録解除を可能にしたためだ。「持ち歩くのが不安」「資格確認書がほしい」というのが主な解除理由のようだ。 マイナ保険証の登録解除の手続きができるよう、政府がシステムを改修すると
2024年12月から、マイナンバーカードと健康保険証が一体化した「マイナ保険証」の本格運用が始まった。戦史・紛争史研究家の山崎雅弘さんは「以前からトラブルが多発し、国民が不安を抱いているシステムを事実上強制する政府方針は狂気の沙汰に見える。その頑なな姿勢の背景には、大企業の利権が見え隠れしている」という――。 【写真】マイナ保険証を「ゴリ押し」した人 ※本稿は、山崎雅弘『底が抜けた国 自浄能力を失った日本は再生できるのか?』(朝日新聞出版)の一部を再編集したものです。 ■マイナ保険証から見える大企業の利益 さまざまなトラブルが続出し、それが原因で普及も進んでいないにもかかわらず、自民党政権が異様な頑なさで推進を強行する、マイナンバーカードと「マイナ保険証」についても、自民党と大企業の互助関係や大企業の利益追求という角度から光を当てると、今まで見えなかったメカニズムが可視化されて、浮き上がっ
【読売新聞】 マイナンバーカードの専用サイト「マイナポータル」が2日午前8時20分頃から午後2時15分頃まで、つながりにくい状態になった。サイトへのアクセスが集中したことが原因とみられる。デジタル庁は2日午後、一部の機能を除いて復旧
現行の保険証を廃止してマイナンバーカードに保険証の機能を統合する「マイナ保険証への一本化」が12月2日に迫っている。他方で、マイナ保険証の利用率は低調に推移しており、厚生労働省の発表によれば、8月時点で12.43%にとどまっている。 【画像】マイナ保険証「キャンペーン」後の8月時点でも利用率12.43% 「哲学系ゆーちゅーばーじゅんちゃん」こと北畑淳也氏は、早くからマイナ保険証への一本化に関するさまざまな問題に着目し、YouTube等を通じた情報発信を行ってきた。 北畑氏は、マイナ保険証への一本化の背景にある「デジタル化」が本質からずれたイデオロギーに堕していること、税金を無駄遣いして既存の有用なしくみを壊すものであること、何の価値も生まない無駄な業務により膨大な時間が浪費されていること等を指摘する。 本連載では、上記の点について、北畑氏に、政府自身が公表しているデータをはじめ、信頼性のあ
国のマイナンバーカード普及促進策「マイナポイント」。マイナンバーカードを取得した人に、各種キャッシュレス決済で利用できるポイントを付与する事業だ。 2020年から第1弾、2022年から第2弾が行われ、事業が終了した2023年9月までに計7556万人の利用者が、マイナポイントを申請した。1兆円規模の国家予算が投じられたこの事業は決済事業者にとっても、会員獲得や決済利用の好機となった。 ところが、この大盤振る舞いの政策には落とし穴があった。ポイントが「使われすぎた」ために、一部の事業者が想定外の損失に直面しているのだ。 年間利益が吹き飛んだ 「12億円ほどのマイナスを計上した」。2月9日、セブン銀行が行った今2023年4~12月期決算説明会で、清水健執行役員(現常務執行役員)はこう話した。震源地は、セブン銀行の子会社でクレジットカードや電子マネー「ナナコ」を発行するセブン・カードサービス(以下
「完璧に失敗」マイナ保険証、国家公務員の利用率4.36%にあふれる憤慨…河野大臣“過去の発言”への批判も再燃 社会・政治FLASH編集部 記事投稿日:2024.02.05 17:25 最終更新日:2024.02.05 17:25 「マイナ保険証」の国家公務員の利用率は4.36%。 2月4日、朝日新聞が報じた数字に波紋が広がっている。 マイナ保険証の全体の利用率は2023年4月の6.3%をピークに12月は4.29%と8カ月連続で減少。11月の利用率は4.34%だった。 朝日新聞は国家公務員とその家族が加入する国家公務員共済組合のマイナ保険証の利用率が記載された厚労省の文書を入手。そこに記された2023年11月の利用率は、以下のとおりだったという。 【関連記事:「もう滅茶苦茶」岸田首相、マイナカードの取得義務化「現段階では難しい」発言で強まる「マイナ保険証」への疑問】 ・総務省 6.26% ・
マイナンバーとひも付けられた健康保険証の情報について、政府が住民基本台帳と照合したところ、氏名などが一致しないケースがおよそ139万件にのぼっていることが分かりました。このうち、別人の情報がひも付けられているのは450件程度と推計していて、来年春までに確認作業を終えるとしています。 相次ぐマイナンバーカードをめぐるトラブルを受けて、政府は、マイナンバーとひも付けられたすべての健康保険証の情報に誤りがないか、住民基本台帳と照合して確認する作業を進めていました。 その結果、住民基本台帳と氏名や生年月日、性別などが一致しないケースがおよそ139万件にのぼっていることが確認されました。 このうち、別人の情報がひも付けられているのは450件程度と推計していて、来年春をめどに確認作業を終えるとしています。 マイナンバーカードをめぐっては、ことし誤った情報がひも付けられているミスが相次いで明らかになりま
マイナ保険証に関する独自取材で新たに、保険情報とひも付いていないマイナンバーが、少なくとも40万人分あることが分かりました。 クリニックを受診するため、マイナンバーカードを取り出した、都内在住のAさん。ところが“保険情報が登録されていない”というエラーが表示されます。 都内在住のAさん:「『システムに登録されていない』って出る。(Q.これは1回目ですか)2回目。産婦人科行ったら、同じ画面が出て使えないと言われて、保険証を出した」 Aさんは去年、マイナ保険証として利用申請を行い、マイナポイントももらっています。しかし、マイナポータルを見ても、自分の保険情報は出てきません。そもそも、保険情報とマイナンバーのひも付けは2016年、マイナンバー制度開始の直後から始まりました。現在すでに“誰であってもマイナンバーと保険情報がひも付いている”のが前提となっています。ひも付けを行ったAさんの健保組合の回
今年春以降、マイナンバーカードに関わるトラブルが次々と明るみにでた。 「コンビニで他人の住民票が発行された」「マイナンバーカードと一体化された健康保険証に、他人の情報が登録されていた」「マイナンバーカード取得者向けサイト『マイナポータル』で他人の年金記録を閲覧できた」「公金受け取り口座に別人が登録された」など。 いずれも政府が「マイナンバーカードを使えばこんなに便利になる」と、大々的にアピールしてきた分野だけに、衝撃は大きい。 政府が急ごうとするほど国民は不安になる マイナンバー制度が2015年に導入された当時は、「マイナンバーは個人情報であり、絶対に他人に知られてはいけない」などと言われ、保管用金庫の売れ行きが伸びるといった騒ぎもあった。なのに、他人の目に情報をさらすようなことが続出しているとは。なんともショッキングだ。 コンビニでの誤発行は、富士通の子会社が開発したシステムに問題があっ
どうしたらこんなばかばかしい騒ぎになるんだろうね。何の話かというと、マイナンバー関連の一連のトラブルで、デジタル庁をはじめ政府が火だるまになっている件だ。現行の健康保険証の廃止とマイナンバーカードへの一体化を延期する、しないでドタバタ劇まで演じる始末。おいおい、一体どうなっているんだ。そもそもトラブルの件数が8500件程度なら大騒ぎになるような「大事件」ではないぞ。 まあ、そうは言っても、そりゃ国民からすると不安が高まるのは当然だ。何せマイナンバーカードを使ったコンビニ証明書交付サービスでの誤交付、別人の住民票などが交付されたという問題を皮切りに、マイナンバーを利用した各種事業で個人情報のひも付け誤りなどのトラブルが次から次への明るみに出たわけだしね。ただし、それがマイナンバー制度への不信感へと直結してしまったり、保険証の廃止時期を延期しようとしたりするのは明らかに行きすぎだ。 冒頭に書い
宮崎県は知的障害者向けに発行する療育手帳の情報が別の人のマイナンバーに誤ってひも付けられていたミスが2300件余りあったと発表しました。 宮崎県によりますと先月、国からの通知を受けて調査した結果、知的障害者向けに発行する療育手帳の情報のうち、手帳の番号や障害の程度などが別の人のマイナンバーに誤ってひも付けられていたミスが2336件確認されたということです。 県では去年10月下旬、ひも付け作業の中で手帳のデータをコピーして国に報告する際に「行」がずれた状態でデータを貼り付けていたことがわかり、正しい情報を登録しました。 しかし、前のデータが削除されていなかったため、2つのデータが重複してひも付けられていたということです。 誤ってひも付けられた情報はマイナンバーカードの専用サイト「マイナポータル」で今月まで、およそ8か月間閲覧できる状態だったということですがこれまでに個人が特定される情報の流出
富士通Japan製コンビニ交付システムを巡る誤発行トラブルが後を絶たない。2023年3月に横浜市で他人の住民票が誤発行されるトラブルが発生したのを皮切りに、東京都足立区や川崎市、徳島市、新潟市、さいたま市、熊本市などでも同様のトラブルが続々と明らかになっていく――。 事態を重く見たデジタル庁は同年5月8日、コンビニ交付システムを一時停止した上で不具合を検査する「総点検」を富士通Japanに要請。同社は要請に応える形で、6月17日までに全国の自治体123団体の点検を完了させた。ただ点検完了後まもない同月28日には新たに福岡県宗像市で住民票の誤交付トラブルが発生しており、事態が収束したとは言い難い。 自治体側の責任は? 不具合が相次いでいることからも、富士通Japan製システムに設計上の問題があるのは明らかである。一部の専門家からはその設計について「稚拙」という指摘も出ている。 ただ、富士通J
マイナンバー情報総点検に関する関係府省担当課室長説明会に臨む河野太郎デジタル相(右)=2023年6月30日、東京都千代田区 - 写真=時事通信フォト ■原因は「ヒューマンエラー」とするデジタル大臣 コンビニで住民票が取れるというのが「便利さ」のウリだったマイナンバーカード。ところが請求したら別人の証明書が誤交付されるケースが出て大きなニュースになった。その後も、「公金受取口座」が他人のマイナンバーに紐付けられていたり、別人にマイナポイントが付与されたケースが相次いで明らかになった。本格運用が始まったマイナンバーカードを健康保険証として使う「マイナ保険証」でも本人以外の情報が紐付けられているケースが大量に発覚した。マイナンバーカードを巡る混乱はとどまるところを知らない。 【この記事の画像を見る】 河野太郎デジタル大臣は大半の原因は「ヒューマンエラー」にあるとしている。デジタル庁が作ったシステ
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