Patrick Boner, "Beached Whales and Priests of God: Kepler and the Cometary Spirit of 1607," Early Science and Medicine 17 (2012): 589-603. ケプラーの彗星論を扱う論考である。ケプラーは1607年に彗星を観測した。この彗星についての報告のなかで彼は、彗星はスピリトゥス(Geist)に導かれているという説を提唱した。この説の解説のために彼はくじらの例を持ちだす。くじらがときに海辺にうちあげられる。それが未来の何らかの予兆ではないかと人々に解釈される。このときくじらは自分が陸に向かっていることを知らない。くじらは「目には見えないスピリチュアルな被造物」に導かれている。このスピリチュアルななにかは、なにかにつけて解釈を与えようとする人間を満足させるためか、神から