最後に,設計/アーキテクチャの不具合で火を噴いたプロジェクトの火消し術を取り上げよう。この場合の主な対処法は,(1)原因を特定して技術的な対策を打つ,(2)設計書をレビューする,(3)運用でカバーする,の三つである。 システム開発プロジェクトのコンサルティングを手がけるフィッシュボーン研究所の大坪保行氏(代表取締役社長)は,テスト・フェーズで当初見込んでいた処理性能が出ないことが露見したEDIシステムの開発プロジェクトを支援したことがある。 そのシステムは,あるWebアプリケーション・サーバーを使って開発していたが,システムの総合テスト・フェーズで,トランザクション処理性能が全く出なかった。詳しく調べてみると,システムが受け付けたすべての処理を,Webアプリケーション・サーバーが待ち行列(キュー)で管理していることが分かった。 本来ならWebアプリケーション・サーバーの特性をつかんで,キュ