【ニューヨーク=小林弘平】鳩山首相は21日夜、ニューヨークで中国の胡錦濤国家主席と会談し、鳩山外交のスタートを切った。 首相は、持論の「東アジア共同体」構想への協力を要請するなど、アジア、とりわけ中国を重視する姿勢を鮮明にした。 首相は会談冒頭、緊張した面持ちで胡主席と握手し、「新内閣はできてまだ5日。湯気が立っている」とデビュー戦の謙虚さを見せた。 だが、本番では外務省などが用意した資料を見ることなく、胡主席と日中関係などについて議論。予定の40分を上回る1時間の会談を終え、「日本の首相として言うべきことは言えた」と満足げな表情を見せた。 手応えはあった。政権交代を実現して間もない首相に、胡主席は、首脳レベルの往来強化など、積極的に五つの提案を行い、鳩山新政権との関係強化に高い期待を示した。 理由は明白だ。中国が注目する日中間の歴史問題で、首相は、過去の植民地支配や侵略などを謝罪した村山