「まさかここまで大きくなるとは思わなかった」。全長約10メートル、鏡石町の国道4号沿いに立つ「機動戦士ガンダム」に似た立像「グレート」の製作者緑川留雄さん(62)はそう言って、笑った。人気アニメの放映から今年で30年――。(常松鉄雄) 緑川さんは、ラーメン店「みどり」の経営者。よほどのファンと思いきや、アニメは見たことがないという。 製作のきっかけは55歳の時、医師から「このままだと糖尿病になる」と言われたこと。最初は自宅でできる運動を考えたが、思いついたのが作業をしながら、はしごで上り下りできる作品づくりだ。 当初のモデルは鉄人28号や鉄腕アトム。しかし胴体が筒型で、材木で作るのは難しいと断念。そんな時、隣の看板店の陳列棚にあるガンダム人形が目に付いた。「角張っていて作りやすそうだ」 日大東北高校の機械科卒で、技術者として会社に勤めていたこともある緑川さん。その技術を生か