彼女は高学歴。地元の進学校を主席で卒業し、いい大学に入り、いい企業に就職して頑張って働いている。 俺は低学歴。Fラン私立に入るも、在学中に父が亡くなり、お金が無くなって就職した。高卒だ。 家族のために必死で働き、妹を大学に入れたが、そこで会社が潰れた。無職でいるわけにはいかないと就職活動の傍らバイトを昼夜入れた。そのバイトで出会ったのが彼女だ。彼女が大学2年の時。 それ以来付き合いは続いている。続いてしまっている。 さっき、つまり夜の11時に、彼女の友達との飲み会から帰ってきた。なんで俺は行ったんだ。なんで俺を誘ったんだ。 彼女の友達は要するに高学歴で、いいところに勤めているわけだ。そりゃもう震えが来るくらいの大企業だ。俺はもうその企業について「あそこは駄目だな」とか言えねぇ。俺のようなクズがな。完全に借りてきた猫状態だったよ。借りも借りられ、宮廷に迷い込んだ呑百姓という風情さ。人の世に