夕張市が20日、JR石勝線夕張支線の来年3月末での廃止を打ち出した。JR北海道に20年間、代替バスの運行補助などに7億円の拠出を求めるが、市民から鉄道より高いバス運賃や廃線による地域経済への悪影響を心配する声が相次いだ。 終着駅の夕張駅にはこの日午前8時すぎ、新夕張駅からの始発列車から、市立診療所へ通院する市民ら10人余りが降りてきた。駅前のホテルで冬期間、清掃アルバイトをする女性(48)は「代替バスが必要なのは当たり前だけれど、問題は運賃。バス代は鉄道の倍以上するので困る」と話す。南清水沢駅からのJR運賃は220円だが、並行する夕鉄バスなら470円かかるため、もっぱら鉄道を利用している。 飲食店8店が入る駅前のゆうばり屋台村の橋場英和村長(56)は「廃線フィーバーでマニアが増え、もうかるぞという人もいる。でも一時的なことで、長い目で見たら不安だらけ」とこぼす。市内のタクシー会社が1月から