兵庫県の斎藤元彦知事(47)が再選された知事選(17日投開票)では、ネット交流サービス(SNS)で誹謗(ひぼう)中傷が飛び交っただけでなく、従来の選挙戦では想定されなかった戦術を繰り出す候補の存在が波紋を広げた。選挙運動の中で、立場を異にする政治家を標的にした「口撃」はどこまで許容されるのか。県議会では、国に対策を求める動きが出ている。 「斎藤氏を支援する」と公言して知事選に立候補した政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏(57)は、異例の運動を展開した。斎藤氏のパワーハラスメントなどの疑惑を追及してきた県議会調査特別委員会(百条委)の委員に対し圧力とも取れる演説をした。マスコミも批判の俎上(そじょう)に載せた。 「出てこい奥谷」「自死されたら困るのでこれくらいにしておく」。百条委員長の奥谷謙一県議(39)の自宅兼事務所前に、立花氏の「街頭演説」が鳴り響いた。拡声器を使い、県議