大河ドラマは大好きで、第2作の『赤穂浪士』(1964年)あたりから欠かさずにずっと見ていました。大河ドラマへの初出演は嬉しかったのですが、演じるのは難しかったです。役者さんはすごいな、と。本番が終わると食い入るようにモニターを見つめますし、親しくさせてもらっている片岡愛之助(大谷吉継役)さんは、控え室ではニコニコしていても、スタジオに入ったら目つきが変わります。ふだんと違って、目がとても怖かったです(笑)。 収録を終え、ホッとしたのと、ああした方がよかったかという後悔と、もう少しやりたかったという気持ちや、寂しさなどさまざまな思いが折り重なっています。三谷さんから「今までの千利休と違う、“万”利休(まんのりきゅう)を描きたい」という言葉をいただき、自分で思っていた以上に出番もいただけて嬉しかったです。ただ、なかなか思うようにできなかったので、申し訳なかったと思っています。 本当は利休として