ホヤは私たちに近い動物? ホヤは、私たちに比較的なじみの深い生きもので、聞いたことがある方も多いでしょう。ホヤは、いわゆる「ホヤ貝」等とよばれている食べものです。「貝」とよばれるように、ホヤの成体は外部に「被のう」という殻を形成し、また二枚貝のように岩などにくっついて動きません。指摘されなければ、見ただけではホヤが動物であることすらわからないかもしれません。 実はホヤは、貝とはかなり異なる動物で、最新の研究では、私たちヒトを含む脊椎動物にもっとも近縁の無脊椎動物であるとされています。大人(成体)のホヤをみてもそれを信じることは難しいでしょうが、ホヤの幼生を見ると両者の近縁性がよくわかります。 ホヤの幼生は「オタマジャクシ」の形をしていて、まるでカエルのオタマジャクシや魚の1種にみえ、成体とうって変わって活発に泳ぎ回るのです。それだけでなくホヤのオタマジャクシ型幼生には、脊索や背側中枢神経系