時折、雨が降る中、修学旅行で防災対策庁舎を訪れた松江市の高校生たち=11日午前10時45分、宮城県南三陸町、日吉健吾撮影夕暮れにたたずむ防災対策庁舎=11日午後4時55分、宮城県南三陸町、日吉健吾撮影 【日吉健吾】東日本大震災から2年7カ月が経った11日、職員ら42人が犠牲になった宮城県南三陸町の防災対策庁舎には、花を供え手を合わせる人の姿が絶えなかった。 特集:話そう、震災遺構 防災対策庁舎は、震災遺構として保存するか検討が続けられてきたが、9月に正式に撤去が決定。11月にも解体が始まる。 修学旅行で松江市から訪れた高校2年の門脇理奈さん(17)は「防災庁舎を自分の目で見ると津波の恐ろしさが分かる。無くなってしまうと、訪れる人も減ってしまうのではないか」と話した。 被災地からまたひとつ震災を伝える場所が消えようとしている。 関連リンク震災遺構「残すべきものも」 復興相、防災の意義